ドジャースは3連敗で迎えた26日、本拠地ロサンゼルスでパイレーツ戦に臨み、前の試合でノーヒットの大谷選手は1番・指名打者で先発出場しました。
大谷選手は1点を先制されたあとの1回の第1打席、インコース高めの変化球を引っ張り、右中間を破るツーベースとし、2試合ぶりのヒットで塁に出ました。
このあと三塁まで進んだ大谷選手は後続のバッターのツーベースヒットで同点のホームを踏むなど、ドジャースはこの回2点を奪って逆転しました。
第2打席は凡退したものの、2対3で迎えた5回の第3打席ではインコース低めの変化球をライト線に引っ張り、今度はスリーベースヒットとしてチャンスを作ったあと、再び同点のホームを踏みました。
その後、ドジャースは勝ち越しを許し、3対4で迎えた7回、1アウト一塁の場面で大谷選手に第4打席がまわりました。
ここは力強い速球を捉え左中間を破るタイムリーツーベースヒットとして、4対4の同点に追いつき、さらに三塁へ今シーズン6つ目の盗塁も決めました。
ドジャースは同点の8回、4番のテオスカー・ヘルナンデス選手に勝ち越しのホームランが出るなど打者10人とつながって一挙4点を奪って突き放し、8対4で勝って、連敗を「3」で止めました。
大谷選手は8回の第5打席はセカンドライナーに倒れたものの、この試合5打数3安打1打点、長打3本で勝利に貢献し、打率も2割7分7厘に上がりました。
一方、大リーグ初勝利を目指して中6日で登板した佐々木投手は、1回、プレーボール直後の初球、相手の1番・クルーズ選手に先頭打者ホームランを打たれて1点を失いました。
その後は粘り強く投げていましたが、5回、ヒット2本でランナーを背負ったあと再びクルーズ選手にタイムリーヒットを打たれて、この回2点を失いました。
佐々木投手は3対3の6回途中にマウンドを降りて、勝ち負けはつきませんでした。
球数は大リーグ移籍後最多の93球、打たれたヒットは5本、フォアボール2つ、デッドボール1つ、三振は4つ奪って、3失点でした。
大谷翔平「いいきっかけの試合になれば」
持ち味のパワフルなヒット3本でチームの連敗ストップに貢献した大谷選手は、試合後、現地放送局のインタビューに応じ「最近あまり打てていなかったので、いいきっかけの試合になればいいかなと思うし、またあした気持ちを切り替えて、いいパフォーマンスができるよう頑張りたい」と話しました。
初勝利を目指して登板した佐々木朗希投手について聞かれると「安定していると思うし、欲しいところで三振も取れて、6回の最後の1人を抑えられていたら本人的にはよかったと思うが、また次の試合に期待したいし、その試合で自分も打てるようにまた頑張りたい」と話していました。
佐々木朗希「最低限のことはできていると思う」
佐々木投手は、5回と3分の2イニングを3失点にまとめたピッチングを振り返り「きょうは試合前のブルペンからすごくよかったので、まっすぐで押していこうと思っていた。いつもよりいい感じで投げられた」と、投球全体の45%を占めたストレートへの一定の手応えを話しました。
そのうえで、プレーボール直後のアウトコース高めに外れたボールを身長2メートル1センチのクルーズ選手に打たれた、先頭打者ホームランについては「身長が高く、手も長いのは分かっていたが、初球がどれだけ球威があるかなと確認するなかで打たれてしまった。本当にもったいなかった」と反省していました。
佐々木投手は大リーグ1年目の今シーズン、ここまで6試合を投げて、ストレートの球速は平均で155キロほどと、プロ野球時代に日本選手最速に並ぶ165キロをマークしたスピードは影を潜めています。
一方で、最初の2試合はコントロールに苦しみ、序盤でマウンドを降りましたが、3試合目以降の4試合は20イニング余りを投げて7失点と、安定したピッチングを見せています。
佐々木投手は「もちろん物足りなさはあるが、直近の数試合はある程度試合を作れている。最低限のことはできていると思う」と話していました。
そして「コントロールは、ボールになってもある程度自分の思ったところにいっている感じがある。球速だったり球威だったり、そういうところが上がってきたら、もっと楽になる」と球速の向上を目指す姿勢を示しました。
大リーグ初勝利はまたも持ち越しとなりましたが、佐々木投手の今後のさらなる飛躍に期待が高まります。