日本新聞: ロシア “来月8日から3日間停戦” と一方的に発表

ウクライナ情勢じょうせいをめぐりロシア大統領だいとうりょう府ふはプーチン大統領だいとうりょうの決定けっていとして、第だい2次じ世界せかい大戦たいせんの「戦勝せんしょう記念きねん日び」にあわせて、来月らいげつ8日にちから3日間にちかん、停戦ていせんすると一方いっぽう的てきに発表はっぴょうしました。

ウクライナ情勢じょうせいをめぐりロシア大統領だいとうりょう府ふは28日にち、プーチン大統領だいとうりょうの決定けっていとして、来月らいげつ8日にち午前ごぜん0時じから11日にち午前ごぜん0時じまで、日本にっぽん時間じかんの8日にち午前ごぜん6時じから11日にち午前ごぜん6時じまでの72時間じかん、すべての戦闘せんとう行為こういを停止ていしすると一方いっぽう的てきに発表はっぴょうしました。

第だい2次じ世界せかい大戦たいせんで旧きゅうソビエトがナチス・ドイツに勝利しょうりしたことを祝いわう「戦勝せんしょう記念きねん日び」にあわせた措置そちだとしています。

ただ、ウクライナ側がわが戦闘せんとうを一時いちじ的てきにやめることが条件じょうけんだとしていて、ウクライナ側がわによって停戦ていせんが破やぶられた場合ばあい、ロシア軍ぐんは適切てきせつな対応たいおうを取とるとしています。

アメリカのトランプ大統領だいとうりょうがウクライナへの大だい規模きぼ攻撃こうげきを行おこなっているロシアを批判ひはんし、新あらたな制裁せいさいなどを示唆しさする中なか、プーチン大統領だいとうりょうとしては停戦ていせんに前向まえむきな姿勢しせいを示しめしたいという思惑おもわくがあるとみられます。

アメリカ、ホワイトハウスのレビット報道ほうどう官かんは28日にち、記者きしゃ会見かいけんで「トランプ大統領だいとうりょうは永続えいぞく的てきな停戦ていせんを望のぞんでいることを明確めいかくにしている」と述のべたうえで、ロシアとウクライナ双方そうほうが停戦ていせんの実現じつげんに向むけた交渉こうしょうを進すすめる必要ひつようがあると強調きょうちょうしました。

プーチン大統領だいとうりょうは今月こんげつ中旬ちゅうじゅんにもキリスト教きりすときょうの復活ふっかつ祭さいにあわせて一方いっぽう的てきに一時いちじ的てきな停戦ていせんを宣言せんげんしましたが、このときは双方そうほうの攻撃こうげきはやまず、停戦ていせんは実現じつげんしませんでした。

ゼレンスキー大統領だいとうりょう「来月らいげつ8日にちを待まつ理由りゆうがない」

ロシアが一方いっぽう的てきに発表はっぴょうした来月らいげつ8日にちからの停戦ていせんについて、ウクライナのゼレンスキー大統領だいとうりょうは28日にち、自身じしんのSNSで動画どうがを公開こうかいし「私わたしたちはパレードではなく人ひとの命いのちを重視じゅうししている。

だからこそ、来月らいげつ8日にちを待まつ理由りゆうがないと確信かくしんしている。停戦ていせんは数すう日間にちかんだけでまた殺さつりくに戻もどるようなものであってはならない。少すくなくとも30日間にちかん、ただちに、完全かんぜんで無む条件じょうけんに停戦ていせんし、安全あんぜんで保証ほしょうされたものでなければならない」と述のべ、反発はんぱつしています。

そのうえで「ウクライナはこの戦争せんそうを1秒びょうたりとも望のぞんでおらず、平和へいわを築きずき、安全あんぜんを保証ほしょうするために支援しえんしてくれるすべてのパートナーとできるだけ早はやく協力きょうりょくする準備じゅんびができているといつも言いっている。

ロシアは常つねにこのすべてを拒否きょひし、世界せかいを操あやつり、アメリカを欺あざむこうとしている」と非難ひなんしました。

【中継ちゅうけいモスクワ】停戦ていせん交渉こうしょう進展しんてんの可能かのう性せいは？

Q。

ロシア側がわが停戦ていせんを一方いっぽう的てきに発表はっぴょうしましたが、これにより、停戦ていせん交渉こうしょうが進展しんてんする可能かのう性せいはあるのでしょうか。

A。

ロシアとしては停戦ていせんの行方ゆくえはウクライナの出方でかたしだいという立場たちばで、仮かりにウクライナ側がわが停戦ていせんをやぶれば、それに応おうじた対応たいおうをとるとしています。

ロシアの外交がいこう筋すじの間までは、5月つき9日にちに各国かっこく首脳しゅのうが出席しゅっせきしてモスクワで開ひらかれる戦勝せんしょう記念きねん日びの式典しきてんの期間きかんに、ウクライナによる無人むじん機きでの攻撃こうげきを阻止そしすることを狙ねらったという見方みかたもあります。

ロシアは、停戦ていせん交渉こうしょうを行おこなうにあたって、西部せいぶクルスク州しゅうでウクライナに掌握しょうあくされた地域ちいきを完全かんぜんに取り戻とりもどすことを前提ぜんてい条件じょうけんにしているという見方みかたが有力ゆうりょくです。

今回こんかい、クルスク州しゅうでの「失地しっち回復かいふく」を果はたしたことは停戦ていせん交渉こうしょうの開始かいしに向むけて大おおきな意味いみを持もつと見みられ、プーチン大統領だいとうりょうはトランプ大統領だいとうりょうの反応はんのうを見極みきわめながらさらなる駆け引かけひきに臨のぞんでくるとみられます。

【中継ちゅうけいワシントン】トランプ大統領だいとうりょう今後こんごの動うごきは？

Q。

一方いっぽう、トランプ政権せいけんは「永続えいぞく的てきな停戦ていせんを望のぞんでいる」としています。今後こんご、どう動うごくとみられますか。

A。

トランプ政権せいけんはロシアとウクライナ双方そうほうの出方でかたを見みて慎重しんちょうに対応たいおうするとみられます。いまのところ、ロシア側がわの発表はっぴょうについてトランプ大統領だいとうりょう自身じしんからの反応はんのうは出でていません。

ただ、29日にちで大統領だいとうりょう就任しゅうにんから100日にちとなるだけに具体ぐたい的てきな成果せいかをすぐにでも示しめしたいと考かんがえているのは間違まちがいありません。

最近さいきん、トランプ大統領だいとうりょうはロシアによるウクライナへの大だい規模きぼな攻撃こうげきに失望しつぼうをあらわにし、ロシアの対応たいおう次第しだいでは、大だい規模きぼな制裁せいさいを科かし、圧力あつりょくを強つよめる可能かのう性せいも示唆しさしています。

一方いっぽう、ウクライナに対にたいしてもアメリカ側がわが提示ていじしたとされる　和平わへい案あんをのむよう迫せまり、とりまとめを急いそいでいます。

停戦ていせんに向むけた交渉こうしょうを長引ながびかせたくないトランプ大統領だいとうりょう。ロシア側がわが再ふたたび一方いっぽう的てきに発表はっぴょうした停戦ていせんへの対応たいおうが注目ちゅうもくされます。

ロシア国防省こくぼうしょう北朝鮮きたちょうせん軍ぐん兵士へいしの訓練くんれん映像えいぞうを公開こうかい

ロシア国防省こくぼうしょうは28日にち、北朝鮮きたちょうせん軍ぐんの兵士へいしたちが訓練くんれんを受うけている様子ようすだとする映像えいぞうを公開こうかいしました。

詳くわしい撮影さつえい場所ばしょは明あきらかになっていませんが、ロシア西部せいぶのクルスク州しゅうでウクライナ軍ぐんに掌握しょうあくされた地域ちいきを奪還だっかんする作戦さくせんに参加さんかした兵士へいしたちだとしています。

映像えいぞうでは、北朝鮮きたちょうせん軍ぐんの兵士へいしが自動じどう小銃しょうじゅうを使つかって射撃しゃげきを行おこなったりロシア軍ぐんの兵士へいしから武器ぶきの使い方つかいかたについて説明せつめいを受うけたりする場面ばめんのほか、ざんごうの中ちゅうで走はしりながら射撃しゃげきを行おこなう様子ようすなどが写うつっています。

また、兵士へいしたちのヘルメットには「ゲオルギー・リボン」と呼よばれる、第だい2次じ世界せかい大戦たいせんで旧きゅうソビエトがナチス・ドイツに勝利しょうりしたことを象徴しょうちょうするオレンジ色しょくと黒色こくしょくのリボンが巻まきつけられていて、ロシア軍ぐんと一体いったいとなって活動かつどうしていることをうかがわせています。