JLPT N2 – Reading Exercise 37
近年、家庭内での役割分担に変化が見られる。特に、父親が家事や育児に積極的に参加する家庭が増えてきた。ある調査によると、父親の約6割が「家事に協力的だ」と答えている。しかし、「協力」という言葉には、あくまで「手伝う」という意識が強く残っているようだ。
本来、家庭の仕事は誰か一人のものではなく、家族みんなで責任を持って分担すべきものである。例えば、父親が「今日は皿洗いを手伝った」と言うとき、それは「自分の仕事ではないが、特別にやってあげた」というニュアンスが感じられる。しかし、家族全員が「自分も家庭の一員として当然のことをしている」と思えるようになれば、家事は「手伝い」ではなく「分担」となる。
家族が本当に幸せを感じるのは、誰か一人に負担がかかるのではなく、みんなが「自分も大切な存在だ」と思えるときである。そのためには、父親も母親も、そして子どもも、それぞれが家庭の中で役割を果たし、「自分はこの家の一員だ」と実感できることが大切だ。