JLPT N2 – Reading Exercise 38
「1」「内向的な人」という言葉が、最近よく使われている。自分は内向的だから、と語る若者も多い。しかし、「2」大きな問題として認識されにくいのは、「内向的」というラベルがあるからだ。決して「孤独」や「悩みを抱える人」とは呼ばれない。たとえば、ある調査によれば、若者の約3割が「自分は内向的だ」と答えている。
「内向的な人」とは、一般的に、人と話すのが苦手で、一人でいる時間を好む人を指す。しかし、実際には、誰もが状況によって内向的にも外向的にもなることがある。特に、若い世代、いわゆる「Z世代」と呼ばれる人々は、SNSなどで「自分は内向的」と表現することで、安心感を得ている場合も多い。「3」このような人たちの中には、本当は人と関わりたいのに、ラベルによって自分の行動を制限してしまっている人も少なくない。
「内向的」「Z世代」などの呼び名は、私たちが世界を理解しやすくするための便利なものだが、一方で、その人の本当の姿や悩みを見えにくくしてしまう危険もある。ラベルを貼ることで、個人の可能性や苦しみが見過ごされてしまうことがあるのだ。
(注)ラベル:ここでは、人や物事に付けられる呼び名や分類