日本新聞: 【解説】「電力需給ひっ迫警報」見通しと私たちにできること

【解説かいせつ】「電力でんりょく需給じゅきゅうひっ迫ひっぱく警報けいほう」見通みとおしと私わたしたちにできること

Mar 22, 2022 12:03 1

Furigana

政府せいふは22日にちの電力でんりょく需給じゅきゅうが極きわめて厳きびしい状況じょうきょうだとして、東京とうきょう電力でんりょくの管内かんないに加くわえて東北とうほく電力でんりょくの管内かんないにも初はじめてとなる「電力でんりょく需給じゅきゅうひっ迫ひっぱく警報けいほう」を出だしました。

家庭かていや企業きぎょうにできるかぎりの節電せつでんに協力きょうりょくするよう呼よびかけています。

電力でんりょく需給じゅきゅうどれぐらいひっ迫ひっぱくしているのか、家庭かていや企業きぎょうではどんな節電せつでんができるのか、経済けいざい部ぶ・小田島おだじま記者きしゃの解説かいせつです。

【動画どうが:2分ふん43秒びょう】

（22日にち昼ひるに放送ほうそうデータ放送ほうそうではご覧ごらんになれません）

関係かんけい者しゃに話はなしを聞きくと、東京とうきょう電力でんりょく管内かんないと東北とうほく電力でんりょく管内かんないでは綱渡つなわたりの電力でんりょく需給じゅきゅうで、非常ひじょうに危険きけん、深刻しんこくな状況じょうきょうだとしています。

こちらは電力でんりょくの供給きょうきゅう力りょくに対にたいする需要じゅようの割合わりあいを示しめす「使用しよう率りつ」です。

東京とうきょう電力でんりょく管内かんないの厳きびしさ、ひっ迫ひっぱく度合どあいを示しめしたものです。

午前ごぜん7時じ台だいは86％でしたが9時じ台だいには97％、そして10時じ台だいは、101％となりました。データの上うえでは、電力でんりょくの需要じゅよう実績じっせきが供給きょうきゅう力りょくを上回うわまわっている状況じょうきょうです。緊急きんきゅうに供給きょうきゅう力りょくを増ふやしてタイムラグもあるので、実際じっさいは100％を上回うわまわっていないものと見みられますが、東京とうきょう電力でんりょくによりますと、100％に近ちかい水準すいじゅんになっていると言いいます。

東北とうほく電力でんりょく管内かんないでは午前ごぜん10時じ台だいの実績じっせきは99％となっています。

11時じ台だいはまもなく発表はっぴょうされますが、直近ちょっきんでも電力でんりょくの消費しょうひ量りょうは高たかい水準すいじゅんが続つづいています。

いずれにせよ、全国ぜんこく初はつとなる電力でんりょくのひっ迫ひっぱく警報けいほうが出でるという極きわめて異例いれいの、深刻しんこくな状況じょうきょうです。

今後こんごの見通みとおし

東京とうきょう電力でんりょくでは朝あさからこの厳きびしい需給じゅきゅうに対応たいおうするため、揚水ようすい発電はつでんという水みずをくみ上くみあげて発電はつでんする発電はつでん所しょをフル稼働かどうさせてきましたが、需要じゅようが増ふえていることから午前ごぜん中ちゅうに使い切つかいきってしまうおそれもあります。

また、東京とうきょう電力でんりょくは、東北とうほく電力でんりょくから電力でんりょくの融通ゆうずうを受うけていますが、東北とうほく電力でんりょくの管内かんないでも電力でんりょくがひっ迫ひっぱくしていることから、非常ひじょうに難むずかしい対応たいおうを迫せまられています。