インドネシアのジャカルタで
アジア大会に
参加しているバスケットボール
男子の
日本代表の
4人の
選手が、
代表の
公式ウエアを
着たまま
深夜に
繁華街を
出歩く
などの
行為があった
問題で、
日本選手団は
行動規範に
抵触したとして
4人の
選手を
選手団としての
認定を
取り消す処分にしました。ジャカルタ
アジア大会、
日本選手団の
山下泰裕団長は20
日午前、ジャカルタ
市内のメインプレス
センターで
記者会見を
開きました。
この中で山下団長は、バスケットボール男子の日本代表、橋本拓哉選手、今村佳太選手、佐藤卓磨選手それに永吉佑也選手の4人の選手が今月16日の深夜に代表の公式ウエアを着たまま繁華街を出歩き、飲食店の女性を伴ってホテルに行って不適切な行為に及んでいたことを明らかにしました。
そのうえで山下団長は選手団の行動規範に抵触するとして、この4人の選手について選手団の資格の認定を取り消す「認定取消」の処分とし選手村から退去させたと発表しました。
選手たちは、すでに20日早朝の便で帰国の途についています。
山下団長は「スポーツ界を支援していただいている方々、国民の皆様にご迷惑をおかけしまた期待を裏切り心からおわび申し上げます」と謝罪したうえで改めて行動規範を徹底させる方針を示しました。
バスケットボール男子は大会開幕前の今月14日から予選が始まり日本代表はこれまで2試合を終えて1勝1敗の成績で、今月22日に予選リーグ最終戦の香港戦が予定されています。
山下団長はバスケットボール男子にチームとしての処分は行わないとして今後の試合でのいっそうの奮起を促しました。
アジア大会を巡っては前回のインチョン(仁川)大会の期間中、競泳の選手が会場でメディアのカメラを盗んだとして選手団から追放される不祥事もあったことから、選手団は出発前にも繰り返し行動規範の徹底を求めていました。
選手団の行動規範とは
日本代表選手団としての行動規範には選手や役員などの選手団員が守るべき行動として「責任ある行動」、「規律ある行動」、「競技への心構え」、「ドーピングに関する対応」といった8つの項目が示されています。
このうち「責任ある行動」には次の2点が記されています。
「我々は日本代表に選ばれた時点から、国民の大きな期待と注目を受ける存在となることを自覚する。アジア大会の開催前、大会中、さらに大会終了後も『日の丸』を胸に付けた、国の代表としての誇りを忘れない」
「我々の競技活動には国民の税金を含む強化資金が提供されており、アジア大会への派遣は国費で賄われる。こうしたことからも国民の大きな期待に応えるには、競技での活躍だけでなく、競技を離れた場でも社会の規範となる行動を心がける」
また、JOC=日本オリンピック委員会は、選手強化本部の重点施策として「人間力なくして競技力向上なし」というテーマを掲げ、選手やスタッフに自覚を持った行動を繰り返し呼びかけていました。
日本バスケットボール協会 三屋会長コメント
日本バスケットボール協会の三屋裕子会長は「国民の皆様、バスケットボールを応援、支援してくださっている関係者に対して、心よりおわび申し上げます。今回の彼らの行動は、日本代表選手として言語道断であり、思慮に欠ける行動に言い訳の余地はありません。一方で、私たちの管理監督責任も痛感しております。すべての詳細を把握できていない現状ですが、協会としてもこのあと本人からの聴取を含めて詳細を再確認し、当該選手たちに対する処分については、改めて報告させていただきます。二度とこのような不祥事を起こすことがないように協会では全力をあげて、管理体制の強化ならびに選手たちの意識改善・向上に取り組んで参ります」とコメントを出しました。