去年、
東京 池袋で
車を
暴走させ、
母親と
子どもを
死亡させた
ほか9
人に
重軽傷を
負わせた
罪に
問われている、
旧通産省の
幹部だった89
歳の
被告の
初公判が
開かれ、
被告は
遺族に
謝罪した
一方、「
車に
何らかの異常があって
暴走した」と
述べ、
無罪を
主張しました。
旧通産省の幹部だった飯塚幸三被告(89)は、去年4月、東京 池袋で、ブレーキとアクセルを踏み間違えて乗用車を暴走させて歩行者を次々とはね、松永真菜さん(31)と長女の莉子ちゃん(3)を死亡させたほか、9人に重軽傷を負わせたとして、過失運転致死傷の罪に問われています。
東京地方裁判所で開かれた初公判で、被告は弁護士に支えられて車いすから立ち上がり「事故により妻と娘を亡くされたご遺族に心からおわび申し上げます。最愛の2人を亡くされ、その悲しみとご心痛を思うとことばがありません。また、けがをされ苦しまれた皆様に深くおわびします」と謝罪し、被害者として裁判に参加した遺族に対し深く頭を下げました。
一方で、起訴された内容については「アクセルを踏み続けたことはないと記憶しています。車に何らかの異常があって暴走し、それを止められなかったことは申し訳なく思います」と述べ、無罪を主張しました。
これに対し検察は冒頭陳述で「車は定期点検やサービス点検で異常が見つかったことはなく、車を調べても異常を示していない」と述べました。
妻と娘を亡くした松永拓也さんら遺族が被害者参加制度を利用して審理に参加し、松永さんは検察官と並んで座り、被告をじっと見つめて話を聞いていました。