衆議院厚生労働委員会は、
委員長が
職権で
委員会を
開くと
決めたことに
民進党が
抗議する
中、
塩崎厚生労働大臣が
所信表明を
行い、
年金支給額の
新たな
改定ルールを
盛り込んだ
法案の
早期の
成立を
目指す
考えを
示しました。
衆議院厚生労働委員会は
18日の
理事懇談会で、
与党側が、
年金支給額の
新たな
改定ルールを
盛り込んだ
法案の
審議に
向けて、
委員会を
開きたいと
提案したの
に対し、
民進党は、
厚生労働省が
公表した
年金支給額の
試算は、
非現実的で
納得できないなどとして
応じず、
自民党の
丹羽委員長が
職権で
委員会を
開くことを
決めました。
委員会に先立って開かれた理事会で、民進党は、丹羽委員長が職権で委員会の開催を決めたことについて、「最初から強行で開会するのは、前代未聞だ」などと抗議しました。そして民進党の議員が委員長席に詰め寄り抗議する中、予定より25分遅れて丹羽委員長が委員会の開会を宣言しました。
このあと、塩崎厚生労働大臣が所信表明を行い、年金支給額の新たな改定ルールを盛り込んだ法案について「年金制度の持続可能性を高め、将来世代の給付水準の確保を図るため、早期の成立をお願いしたい」と述べました。
与党側は、塩崎大臣の所信に対する質疑を行ったうえで速やかに法案の審議に入りたい考えですが、民進党などは反発を強めており、審議日程をめぐる調整が続いています。
「強行開会は前代未聞」
衆議院厚生労働委員会の野党側の筆頭理事を務める、民進党の柚木道義衆議院議員は記者団に対し、「与党が、委員会を『強行開会』したのは前代未聞の行為だ。政府は、ありえない経済前提に基づいた年金支給額の試算を出したが、年金受給者と将来世代をバカにしている。現実的な試算を出すよう、政府に求めていきたい」と述べました。