絶滅のおそれがあるライチョウの
生息域の
北限、
新潟県の
火打山の
山頂付近で、イノシシの
姿が
初めて
映像にとらえられました。
専門家はライチョウの
餌となる
高山植物を
食い荒らし、
生態系への
影響が
懸念されると
指摘しています。
新潟県の
妙高市と
糸魚川市にまたがる
火打山は
標高が
2462メートルあり、ライチョウの
生息域の
北限になっています。
一方で、近年の積雪量の減少などによってイノシシなどの生息範囲が広がり、専門家は、ライチョウの餌となる高山植物が食い荒らされるのではないか懸念しています。
こうした中、民間の研究者が、山頂付近に国の許可を得て25台の小型カメラを設置し、ことし8月から3か月間、実態を調べました。
その結果、イノシシが群れで歩いたりカメラに鼻をすりつけたりする姿が3回にわたり写っていました。
環境省によりますと、火打山の標高2000メートル以上でイノシシが撮影されたのは初めてだということです。
撮影したライチョウ研究者の長野康之さんは「貴重な小さな生息地だからこそ早急に対策を立てないと、取り返しのつかないことになってしまう」と話しています。