フランス
東部で
筑波大学の
女子学生、
黒崎愛海さんの
行方がわからなくなっている
事件で、フランスの
複数の
メディアによりますと、
殺人の
疑いで
国際手配されている、
チリ人のニコラス・セペダ
容疑者(
26)は、
黒崎さんの
行方がわからなくなる
数日前に、
スイスの
ジュネーブに
入り、
空港でレンタカーを
借りて、
黒崎さんのいるフランス
東部の
ブザンソンに
向かったとみられています。
地元メディアは
先月4日、
2人がブザンソンから
南東におよそ
25キロ
離れたオルナンで
美術館を
訪れたあと、
レストランで
夕食をとり、
その後、
黒崎さんが
住んでいた
学生寮に
行ったと
伝えています。
地元の検察によりますと、4日夜から翌5日の朝にかけて、同じ寮の複数の学生が「悲鳴を聞いた」と話しているということです。
寮の関係者によりますと、黒崎さんの部屋からはスーツケースやパソコンなどがなくなっていた一方、衣類や食器などは残されていたということです。
セペダ容疑者は、ブザンソンにあるフランス国鉄の駅で、東部ディジョンまでの切符を購入したと見られていて、地元メディアは、7日にフランスを離れ、再びスイスのジュネーブから航空機でチリに帰国したと伝えています。
日本人が海外で事件に その捜査は?
日本人が海外で殺人などの犯罪に巻き込まれた場合、通常は現地の捜査当局が捜査し、その国の法律で裁判が行われますが、日本の警察として捜査が必要だと判断した場合には、被害者が住む都道府県の警察が刑法の国外犯の規定を適用し、現地の捜査当局と協力しながら捜査にあたります。
その際、現地に捜査員を派遣して現場を確認することなどもあるということです。
また現地の捜査当局から要請があれば、被害者やその家族から聞き取った内容や処罰感情などを当局に伝える対応を取ることもあるということです。
黒崎愛海さんの行方がわからなくなっている件について、警察庁は「フランスの捜査当局から要請があれば適切に対応したい」としています。
海外で日本人が事件に巻き込まれたケースでは去年11月、南米コロンビアを旅行中の日本人の大学生が銃で撃たれて殺害された事件で、千葉県警察本部が刑法の国外犯の規定を適用し、殺人の疑いで捜査しています。