Báo tiếng Nhật: “核兵器変わらないか増える”回答が半数近くに NHK世論調査

被爆ひばく80年はちじゅうねんのことし、NHKが行おこなった世論せろん調査ちょうさで、「現在げんざいある核兵器かくへいきは今後こんごどうなると思おもうか」を聞きいたところ、「今いまと変かわらないか、むしろ増ふえる」と回答かいとうした人ひとが半数はんすう近ちかくにのぼりました。

専門せんもん家かは「核かくなき世界せかいという目標もくひょうへ具体ぐたい的てきな行動こうどうをどう起おこしていくのか、大おおきな分岐ぶんき点てんに立たっている」と指摘してきしています。

NHKは、ことし5月ごがつから7月しちがつにかけて、全国ぜんこくの18歳じゅうはっさい以上いじょうの3600人さんぜんろっぴゃくにんを対象たいしょうに郵送ゆうそう法ほうで世論せろん調査ちょうさを行おこない、55。

3％ごじゅうごてんさんパーセントにあたる1989人せんきゅうひゃくはちじゅうきゅうにんから回答かいとうを得えました。

この中なかで、「アメリカが広島ひろしまと長崎ながさきに原爆げんばくを落おとしたことについて、現在げんざいどのように考かんがえるか」を尋たずねたのに対たいし、

▽「今いまでも許ゆるせない」と答こたえた人ひとが67％ろくじゅうななパーセント、

▽「やむを得えなかった」と答こたえた人ひとが20％にじゅっパーセントでした。

10年じゅうねん前まえの被爆ひばく70年ななじゅうねんの際さいに電話でんわで行おこなった調査ちょうさでは、

▽「今いまでも許ゆるせない」と答こたえた人ひとが49％よんじゅうきゅうパーセント、

▽「やむを得えなかった」と答こたえた人ひとが40％よんじゅっパーセントで、

調査ちょうさ手法しゅほうが異ことなるため単純たんじゅんな比較ひかくはできませんが、今回こんかいの調査ちょうさでは「今いまでも許ゆるせない」と答こたえた人ひとが6割ろくわりを超こえました。

一方いっぽう、「現在げんざいある核兵器かくへいきは今後こんごどうなると思おもうか」という質問しつもんに対たいしては、

▽「完全かんぜんになくせる」が2％にパーセント、

▽「完全かんぜんにはなくせないが、大幅おおはばに減へる」が11％じゅういちパーセント、

▽「今いまよりは減へるが、それほど">それほどは減へらない」が36％さんじゅうろくパーセント、

▽「今いまと変かわらないか、むしろ増ふえる」が49％よんじゅうきゅうパーセントでした。

10年じゅうねん前まえの被爆ひばく70年ななじゅうねんの際さいに行おこなった調査ちょうさでは、

▽「完全かんぜんになくせる」が2％にパーセント、

▽「完全かんぜんにはなくせないが、大幅おおはばに減へる」が12％じゅうにパーセント、

▽「今いまよりは減へるが、それほどは減へらない」が45％よんじゅうごパーセント、

▽「今いまと変かわらないか、むしろ増ふえる」が32％さんじゅうにパーセントでした。

こちらも単純たんじゅんな比較ひかくはできませんが、今回こんかいの調査ちょうさでは「今いまと変かわらないか、むしろ増ふえる」と答こたえた人ひとが半数はんすう近ちかくにのぼりました。

こうした結果けっかについて、広島ひろしま大学だいがく大学院だいがくいんの川野かわの徳幸のりゆき教授きょうじゅは「被爆ひばく地ちが希求ききゅうする核かくなき世界せかいという最終さいしゅうゴールは明確めいかくで理想りそうとしてあるが、緊迫きんぱくした国際こくさい情勢じょうせいで現実げんじつにはそうはならない。

それを了解りょうかいしてしまうのか、目標もくひょうに向むかって具体ぐたい的てきな行動こうどうを起おこしていくのか、私わたしたちは大おおきな分岐ぶんき点てんに立たっていて、被爆ひばく地ちにとっては大おおきな試練しれんだ」と指摘してきしています。

被爆ひばく者しゃ「世界せかいはいまだに愚おろかどうしたらいいのか」

広島ひろしまの被爆ひばく者しゃの森下もりした弘ひろしさん（94きゅうじゅうよん）は、こうした状況じょうきょうに危機きき感かんを募つのらせています。

森下もりしたさんは14歳じゅうよんさいの時ときに被爆ひばくして大だいやけどを負おい、母親ははおやが犠牲ぎせいになりました。

戦後せんご、教師きょうしとして平和へいわ教育きょういくに取とり組くみながら、昭和しょうわ30年代さんじゅうねんだいからは原爆げんばく投下とうかに関かんする高校生こうこうせいの意識いしき調査ちょうさを重かさねて証言しょうげんの資料しりょうを蓄積ちくせきしてきたほか、国内こくない外がいでの被爆ひばく証言しょうげんも続つづけてきました。

ことし、原爆げんばく資料しりょう館かんから今後こんごの展示てんじのあり方かたについて意見いけんを求もとめられた森下もりしたさんは、被爆ひばくした瞬間しゅんかん、「巨大きょだいな溶鉱炉ようこうろの中なかに投なげ込こまれたようだった」などと自身じしんの体験たいけんを語かたりました。

その上うえで、被爆ひばく証言しょうげんを繰くり返かえしても、いっこうに核兵器かくへいき廃絶はいぜつの道筋みちすじが見みえない現状げんじょうについて、「体験たいけんしたのは80年はちじゅうねんも前まえだが、状況じょうきょうは今いまも変かわらず、それ以上いじょうに深刻しんこくになっている。

80年はちじゅうねんたって、世界せかいはいまだに愚おろかなことをやっている。どうしたらいいのかという思おもいだ」と危機きき感かんを漏もらしていました。

94歳きゅうじゅうよんさいの森下もりしたさんは、母校ぼこうでもある広島ひろしま大学だいがくで学生がくせいたちに被爆ひばく体験たいけんを伝つたえる講義こうぎを続つづけてきましたが、体調たいちょう面めんを考慮こうりょし、先月せんげつで最後さいごにすることになりました。

最後さいごの講義こうぎを終おえた森下もりしたさんは、「ずっとしゃべり続つづけてきたが、もうあと何年なんねん生いきるかわからない。

だけど、80年はちじゅうねんたっても状況じょうきょうが変かわっていないのだから、どうしてもしゃべらないといけない。核兵器かくへいきを使つかったら私わたしたちのようなことになるんだということを、力ちからは足たりないけれど、時間じかんも少すくないけれど、もっと伝つたえ続つづけたい」と話はなしていました。