日本新聞: 【随時更新】ロシアウクライナに軍事侵攻（10月10日の動き）

ロシアによるウクライナに対にたいする軍事ぐんじ侵攻しんこうが続つづいています。

ウクライナの各地かくちでロシア軍ぐんとウクライナ軍ぐんが戦闘せんとうを続つづけていて、大勢たいせいの市民しみんが国外こくがいへ避難ひなんしています。戦闘せんとうの状況じょうきょうや関係かんけい各国かっこくの外交がいこうなど、ウクライナ情勢じょうせいをめぐる10日にち（日本にっぽん時間じかん）の動うごきを随時ずいじ更新こうしんでお伝おつたえします。

（日本にっぽんとウクライナ、ロシアのモスクワとは6時間じかんの時差じさがあります）

西部せいぶリビウ州しゅう知事ちじ「州しゅう内ないのエネルギー関連かんれんインフラ施設しせつに攻撃こうげき」

ウクライナ西部せいぶリビウ州しゅうのコジツキー知事ちじは現地げんち時間じかん10日にちの午前ごぜん9時じ50分ふんごろ、日本にっぽん時間じかん午後ごご3時じ50分ふんごろ、SNS上じょうで「州しゅう内ないにあるエネルギー関連かんれんのインフラ施設しせつに攻撃こうげきがあった。新あらたな攻撃こうげきのおそれがあるので市民しみんは避難ひなん所しょにいるようにしてほしい」と投稿とうこうし市民しみんに注意ちゅういを呼よびかけました。

ウクライナ内務省ないむしょう “一連いちれんの爆発ばくはつで8人にん死亡しぼう24人にんけが”

一連いちれんの爆発ばくはつの被害ひがいについて、ウクライナ内務省ないむしょうの高官こうかんはSNSへの投稿とうこうで8人にんが死亡しぼうし24人にんがけがをしたと明あきらかにしました。

クリチコ市長しちょうによりますと、爆発ばくはつがあったのは市内しないの2つの地区ちくだということでそのうちの1つは、大統領だいとうりょう府ふから1キロほどしか離はなれていない地区ちくです。

ゼレンスキー大統領だいとうりょう「ミサイル攻撃こうげきが起おきている」

ウクライナのゼレンスキー大統領だいとうりょうは現地げんち時間じかん10日にちの午前ごぜん9時じ45分ふんごろ、日本にっぽん時間じかん午後ごご3時じ45分ふんごろ、自身じしんのSNSに「彼かれらは、われわれの存在そんざいを消けそうとしている。南東なんとう部ぶザポリージャで寝ねている人ひとや、東部とうぶドニプロや首都しゅとキーウで通勤つうきん中ちゅうの人ひとたちを殺ころそうとしている。ウクライナ全土ぜんどで防空ぼうくう警報けいほうが鳴なりやまなく、ミサイル攻撃こうげきが起おきている。残念ざんねんながら、亡なくなった人ひとやけが人けがにんがでている。避難ひなん所しょから出でないでほしい。自分じぶんと家族かぞくを守まもり、持もちこたえてほしい」と呼よびかけました。

キーウ市長しちょう「首都しゅとがロシアに攻撃こうげきされている危険きけんな状態じょうたい続つづく」

ウクライナの首都しゅとキーウのクリチコ市長しちょうは、現地げんち時間じかん10日にちの午前ごぜん9時半じはんごろ、日本にっぽん時間じかん午後ごご3時半じはんごろ、自身じしんのSNSに「首都しゅとがロシアのテロリストに攻撃こうげきされている。市内しないの中心ちゅうしん部ぶなどでミサイルが命中めいちゅうし、危険きけんな状態じょうたいは続つづいている」と投稿とうこうしました。

そして「中心ちゅうしん部ぶに住すむすべての人ひとに伝つたえるが避難ひなん所しょにとどまり、急用きゅうようがないかぎり、きょうは街まちに出でない方ほうがいい。キーウの中心ちゅうしん部ぶは警察官けいさつかんによって封鎖ふうさされ、救助きゅうじょ隊たいが救出きゅうしゅつ活動かつどうを行おこなっている」として市民しみんに注意ちゅういを呼よびかけています。

複数ふくすうの車くるまが激はげしく燃もえる道路どうろはがれき散乱さんらん

ウクライナの首都しゅとキーウで10日にち、撮影さつえいされた映像えいぞうでは、街頭がいとうで複数ふくすうの車くるまが激はげしく燃もえ、消防しょうぼう隊員たいいんが消火しょうか活動かつどうを行おこなっているほか、けが人けがにんが手当てあてを受うけている様子ようすが確認かくにんできます。

また道路どうろにはたくさんのがれきが散乱さんらんし、公園こうえんとみられる敷地しきちに大おおきな穴あながあいて炎ほのおや煙けむりが立たちのぼる様子ようすも写うつっています。

“約やく1時間じかん後ごに再ふたたび爆発ばくはつ音おん” キーウのNHK取材しゅざい班はん

NHKの取材しゅざい班はんが滞在たいざいするウクライナの首都しゅとキーウのホテルでは、10日にち午前ごぜん8時じ20分ふんごろに続つづき、およそ1時間じかん後ごの午前ごぜん9時じ15分ふんごろ再ふたたび、爆発ばくはつ音おんが聞きこえました。

煙けむりなどが見みえたり窓まどガラスが揺ゆれたりすることはありませんでした。

キーウのNHK取材しゅざい班はん “ホテルの窓まどガラス揺ゆれた”

NHKの取材しゅざい班はんが滞在たいざいするウクライナの首都しゅとキーウのホテルからも10日にち午前ごぜん8時じ20分ふんごろ、爆発ばくはつ音おんが複数ふくすう回かい、聞きこえました。爆発ばくはつ音おんは少すくなくとも3回かい聞きこえました。

ホテルからも市しの中心ちゅうしん部ぶで煙けむりのようなものが上あがるのが確認かくにんできました。音おととともにホテルの窓まどガラスが揺ゆれました。

キーウを含ふくめウクライナ全土ぜんどで10日にち早朝そうちょうから防空ぼうくう警報けいほうが出だされていました。

キーウ市長しちょう「市内しないの中心ちゅうしん部ぶで複数ふくすうの爆発ばくはつ」

ウクライナの首都しゅとキーウのクリチコ市長しちょうは、「市内しないの中心ちゅうしん部ぶで複数ふくすうの爆発ばくはつがあった」と現地げんち時間じかん10日にちの午前ごぜん8時半じはん、日本にっぽん時間じかん10日にちの午後ごご2時半じはんにSNS上じょうで明あきらかにしました。

首都しゅとキーウで爆発ばくはつ音おんと報道ほうどう黒くろい煙けむりも

AFP通信つうしんによりますと、10日にちウクライナの首都しゅとキーウで3回かいの大おおきな爆発ばくはつ音おんが聞きこえたということです。またロイター通信ろいた-つうしんもキーウの中心ちゅうしん部ぶにあるビルから黒くろい煙けむりが上あがっていると伝つたえています。

ウクライナの戦況せんきょう推移すいい地図ちずはこちらから

ウクライナ大統領だいとうりょう府ふ顧問こもん「テロ行為こうい非難ひなんはロシアにとって皮肉ひにく」

ロシアが一方いっぽう的てきに併合へいごうしたウクライナ南部なんぶのクリミアとロシアをつなぐ橋はしで起おきた爆発ばくはつについて、プーチン大統領だいとうりょうは9日にち、ウクライナ側がわによるテロ行為こういだとする見方みかたを示しめしました。

これに対にたいしてウクライナのポドリャク大統領だいとうりょう府ふ顧問こもんは9日にち、ツイッターへの投稿とうこうで「プーチンがウクライナのテロ行為こういを非難ひなん。それはロシアにとってあまりにも皮肉ひにくなことだ。さきほどロシアの航空こうくう機きはザポリージャの住宅じゅうたく街がいに12発はつのミサイルを打ち込うちこみ、13人にんが死亡しぼうした」と書き込かきこみ、非難ひなんされるべきはロシア側がわだと訴うったえました。

プーチン大統領だいとうりょう安全あんぜん保障ほしょう会議かいぎを10日にち開催かいさいへ橋はし爆発ばくはつに言及げんきゅうか

ロシア大統領だいとうりょう府ふによりますと、プーチン大統領だいとうりょうは、国くにの安全あんぜん保障ほしょう政策せいさくを話し合はなしあう安全あんぜん保障ほしょう会議かいぎを、10日にちに開催かいさいするということです。

議題ぎだいの詳細しょうさいについては明あきらかにしていませんが、橋はしの爆発ばくはつについて、ウクライナ側がわによるテロ行為こういだとする見方みかたを示しめしたプーチン大統領だいとうりょうが、新あらたな言及げんきゅうを行おこなう可能かのう性せいもあります。

一方いっぽう、ロシア大統領だいとうりょう府ふのペスコフ報道ほうどう官かんは9日にち、国営こくえいのロシア通信つうしんから、橋はしの爆発ばくはつを受うけて、核かくの使用しように関にかんするドクトリン＝基本きほん原則げんそくが適用てきようされるか質問しつもんされたのに対にたいして「質問しつもんの設定せっていのしかたが完全かんぜんに誤あやまっている」と述のべ、明確めいかくな回答かいとうを避さけました。

プーチン政権せいけんはこのところ核かく戦力せんりょくの使用しようも辞じさない構かまえで欧米おうべいを威嚇いかくしていて、前まえの大統領だいとうりょうで安全あんぜん保障ほしょう会議かいぎのメドベージェフ副ふく議長ぎちょうは、9月つき、核兵器かくへいきを使用しようする条件じょうけんについて「核兵器かくへいきで攻撃こうげきされたり、通常つうじょう兵器へいきを用もちいた侵略しんりゃく行為こういで国家こっかの存立そんりつが脅おびやかされたりした場合ばあいであり、大統領だいとうりょうも明確めいかくにしている」とSNSに投稿とうこうしています。

「クリミア大橋おおはし」一部いちぶで通行つうこう再開さいかいも長ながい行列ぎょうれつ

爆発ばくはつによって橋はしの一部いちぶが崩落ほうらくした「クリミア大橋おおはし」では、崩落ほうらくを免まぬかれた一部いちぶで通行つうこうが再開さいかいされましたが、ウクライナ南部なんぶのクリミア側がわからロシア側がわに渡わたろうとする人ひとたちの車くるまで長ながい行列ぎょうれつができました。

橋はしを渡わたろうとして渋滞じゅうたいに巻き込まきこまれたドライバーの男性だんせいは「家いえに帰かえらなければいけないのでまだここで待まち続つづけることになる。夜中やちゅうには橋はしを渡わたれると思おもいます」と話はなしていました。

ロシア連邦れんぽう捜査そうさ委員いいん会かい“橋はし爆発ばくはつはウクライナ特殊とくしゅ機関きかんのテロ行為こうい”

ロシアで重大じゅうだい事件じけんを扱あつかう連邦れんぽう捜査そうさ委員いいん会かいのトップ、バストルイキン委員いいん長ちょうは、プーチン大統領だいとうりょうへの報告ほうこくの中なかで、ロシアの治安ちあん機関きかん、FSB＝連邦れんぽう保安庁ほあんちょうとともに爆発ばくはつに関与かんよした容疑ようぎ者しゃを特定とくていしたとしたうえで「ウクライナの特殊とくしゅ機関きかんが準備じゅんびしたテロ行為こういだ。ロシア、特とくにクリミアにとって極きわめて重要じゅうような民間みんかんのインフラの破壊はかいを目的もくてきとしたものだ」と述のべました。

また、組織そしき的てきな犯行はんこうだとする見方みかたを示しめしたうえで、ウクライナの特殊とくしゅ機関きかんに協力きょうりょくしたロシア人じんなどもいると主張しゅちょうしました。

プーチン大統領だいとうりょう橋はし爆発ばくはつをウクライナ側がわのテロ行為こういと非難ひなん

ロシアが8年ねん前まえに一方いっぽう的てきに併合へいごうしたウクライナ南部なんぶのクリミアとロシア南部なんぶをつなぐ橋はしで起おきた爆発ばくはつについて、プーチン大統領だいとうりょうは9日にち、重大じゅうだい事件じけんを扱あつかう連邦れんぽう捜査そうさ委員いいん会かいのバストルイキン委員いいん長ちょうから報告ほうこくを受うけました。

この中なかでバストルイキン委員いいん長ちょうは「ウクライナの特殊とくしゅ機関きかんが準備じゅんびしたテロ行為こういだ。ロシア、特とくにクリミアにとって極きわめて重要じゅうような民間みんかんのインフラの破壊はかいを目的もくてきとしたものだ」と指摘してきしました。

これを受うけて、プーチン大統領だいとうりょうは「ロシアの極きわめて重要じゅうようなインフラの破壊はかいをねらったテロ行為こういであることは疑うたがいの余地よちがない。考案こうあんし、命令めいれいし、実行じっこうしたのはウクライナの特殊とくしゅ機関きかんだ」と述のべ、ウクライナ側がわによるテロ行為こういだとする見方みかたを示しめし、非難ひなんしました。

ザポリージャ原発げんぱつ “送電そうでん線せんが復旧ふっきゅう送電そうでん網もうに接続せつぞくされる”

砲撃ほうげきによって送電そうでん線せんが損傷そんしょうし、原子げんし炉ろの冷却れいきゃくなどに必要ひつような外部がいぶからの電力でんりょく供給きょうきゅうが失うしなわれていたウクライナのザポリージャ原子力げんしりょく発電はつでん所しょについて、IAEA＝国際こくさい原子力げんしりょく機関きかんのグロッシ事務じむ局長きょくちょうは、9日にちツイッターで、送電そうでん線せんが復旧ふっきゅうして原発げんぱつが送電そうでん網もうに接続せつぞくされたと明あきらかにしました。

このなかで、グロッシ事務じむ局長きょくちょうは、送電そうでん線せんの復旧ふっきゅうを歓迎かんげいしたうえで、原発げんぱつの安全あんぜんをすみやかに確保かくほすべきだと改あらためて訴うったえました。

ザポリージャ原発げんぱつは、これまでも砲撃ほうげきで一時いちじ的てきに外部がいぶ電源でんげんが失うしなわれるなど安全あんぜん性せいへの懸念けねんが広ひろがっていて、グロッシ事務じむ局長きょくちょうは近ちかくロシアを訪おとずれ、原発げんぱつ周辺しゅうへんを安全あんぜんな区域くいきに設定せっていするための協議きょうぎを行おこなう予定よていです。

FSB “ロシア領土りょうどへの攻撃こうげきが急増きゅうぞう”と発表はっぴょう

ロシアの治安ちあん機関きかんFSB＝連邦れんぽう保安庁ほあんちょうは9日にち、ウクライナと国境こっきょうを接せっしているロシア西部せいぶの3つの州しゅうへのウクライナ軍ぐんによる砲撃ほうげきが、今月こんげつに入はいってから急増きゅうぞうしていると発表はっぴょうしました。

それによりますと、ロシア西部せいぶのブリャンスク州しゅう、ベルゴロド州しゅう、それにクルスク州しゅうにある合あわせて32の集落しゅうらくで、この1週間しゅうかんに100回かい以上いじょうの砲撃ほうげきを受うけ、1人にんが死亡しぼうし5人にんがけがをしたとしています。

また、住宅じゅうたくや変電へんでん所しょなどが損傷そんしょうを受うけたとしています。

米べい大統領だいとうりょう「ハルマゲドン」発言はつげん “新しん情報じょうほうに基もとづくものではない”

アメリカのバイデン大統領だいとうりょうが、ウクライナ情勢じょうせいをめぐって「ハルマゲドン＝最終さいしゅう戦争せんそう」ということばを使つかって、いわゆる「キューバ危機きき」以来いらいの核かくの脅威きょういに直面ちょくめんしているとの認識にんしきを示しめしたことについて、ホワイトハウスのカービー戦略せんりゃく広報こうほう調整ちょうせい官かんは9日にちに放送ほうそうされたABCテレビで「ロシアのプーチン大統領だいとうりょうが核かく戦力せんりょくの使用しようを決断けつだんしたという新あらたな情報じょうほうや兆候ちょうこうに基もとづいた発言はつげんではない。ウクライナの戦場せんじょうで起おきていることや、ここ数すう日にちのプーチン氏しの無む責任せきにんで無謀むぼうな発言はつげんで、緊張きんちょう状態じょうたいが非常ひじょうに高たかいことを受うけた発言はつげんだ」と述のべました。

そのうえで「われわれや同盟どうめい国こくは威圧いあつを受うけず、ウクライナの安全あんぜん保障ほしょうに必要ひつような支援しえんを継続けいぞくしていく」と強調きょうちょうしました。