ウクライナのキスリツァ国連大使は「ロシアがウクライナ南部で大惨事を起こそうと準備を進めているという情報がある。ロシアがダムを爆破すれば、何十万人もの人が住む地域が洪水の被害を受ける」と述べたほか「ザポリージャ原子力発電所の冷却用の水がなくなるおそれがある」と指摘しました。
そのうえで、ロシアがダムを攻撃しないよう国際社会が監視すべきだと訴えました。
一方、ロシアのネベンジャ国連大使は、ダムを攻撃しようとしているのはウクライナ側だと主張したうえで「安保理に書簡を送り、この恐ろしい挑発を防ぐよう国連に求めた」と述べ、非難の応酬となりました。
SNSに投稿された動画では「ウクライナとベラルーシの国民は、長年にわたって友好的で、よき隣人であり、これまでの歴史の中で何度も共通の敵と戦い、お互いに支え合ってきた」としています。 そのうえで「ベラルーシの指導部はロシアの侵略に加担する準備をしていて、自国民を汚れた戦争に引きずり込もうとしている」と批判し、ベラルーシ国民に対し、ロシアに協力しないよう呼びかけています。 ウクライナとしては、ロシアと共同歩調をとるベラルーシのルカシェンコ政権をけん制するねらいがあるとみられます。
ウクライナ政府は今月13日、ヘルソン州で75の集落を奪還したと明らかにしていて、1週間余りで新たに13か所が解放されたことになります。 一方、ヘルソン州の親ロシア派は、住民の強制的な移住を進めていて、ウクライナ側が非難を強めています。 ロイター通信は、ロシアが8年前に一方的に併合したウクライナ南部クリミアに住民が到着したとする様子を配信しています。 21日、クリミア北部のジャンコイで撮影された映像では、数台のバスが駅の前に到着し、スーツケースやリュックサックを持った人が次々と駅に向かう様子が確認できます。 到着した女性の1人は、ヘルソンの状況はひどいとしたうえで、このあとロシア南部のクラスノダール地方にある町に向かうと話していました。
民間の世論調査機関「レバダセンター」は、予備役の動員が始まって以降の先月22日から28日にかけて、国内の18歳以上の1600人余りを対象に意識調査を行いました。 この中で「最近の気分についてどう表現するか」聞いたところ、 ▼「良い気分」と答えた人は、ことし7月の前回調査よりも8ポイント下がって7%、 ▼「いつも通り」は、20ポイント下がり45%でした。 また、 ▼「緊張状態・いらいらする」は、15ポイント上がって32%、 ▼「恐怖・憂うつ」は、11ポイント上がり15%となりました。 消極的な評価をした人のうち、69%が「国が間違った方向に進んでいる」と答えたとしています。 「レバダセンター」は「これほど急激な悪化は初めてだ」として、動員の発表後、ロシア国民の精神状態が急激に悪化していると指摘しています。 「レバダセンター」は政権から「外国のスパイ」を意味する「外国の代理人」に指定され、圧力を受けながらも独自の世論調査活動や分析を続けています。
ウクライナ軍 動画でベラルーシに“ロシアに協力しないで”
ウクライナ大統領府発表 ヘルソン州で集落解放進む
ロシア“予備役動員で「恐怖」など感じる人 大幅増”