国産初のジェット
旅客機、「
三菱スペースジェット」の
開発を
進める三菱航空機は、「ことし
半ば」としていた
初号機の
納入時期を
来年以降に
延期する
方針を
固め、
来月上旬に
明らかにする
見通しとなりました。
電子機器の
不具合の
可能性から、
設計を
変更した
試験機の
完成が
遅れた
ほか、
機体の
安全性を
証明する
国の
審査に
時間が
かかるためで、
延期は
6回目となります。
国産初のジェット旅客機、「三菱スペースジェット」は、ことし半ばの初号機の納入を目指し、機体の安全性を証明する国の「型式証明」を取得するための飛行試験などをアメリカで行っています。
関係者によりますと開発を進める三菱航空機は、電子機器に不具合がある可能性があるとして、設計を変更した新たな試験機の完成が遅れたことや、型式証明を取得する国の審査に時間がかかっていることなどから、初号機の納入を来年以降に延期する方針を固めました。
納入延期は、親会社の三菱重工業が来月上旬に開く去年10月から12月までの決算の記者会見で、明らかにする見通しです。
初号機の納入延期はこれで6回目となり、当初、計画していた2013年から大幅に遅れることになります。
「三菱スペースジェット」は、イメージを一新するため、去年、「MRJ」から名前を変えたばかりですが、6回目の延期によって、受注のキャンセルが出ることも懸念され、今後、開発のスピードをあげられるかがこれまで以上に厳しく問われることになります。