フィリップ殿下は、体調を崩してことし2月16日にロンドン市内の病院に入院し、その後、別の病院で心臓に関する処置を受けたあと、再び、もとの病院に戻り療養を続けました。
そして、先月16日、およそ1か月の入院を終えて退院し、ウィンザー城に戻っていました。
ビクトリア女王のやしゃごにあたりギリシャの王族として生まれたフィリップ殿下は、1947年に即位前のエリザベス女王と結婚し、チャールズ皇太子をはじめ4人の子どもをもうけました。
また、エリザベス女王とともに多くの公務に出席し、結婚から70年以上にわたって女王を支えてきました。
何事にも慎重なエリザベス女王とは対照的に、率直な物言いは時に物議を醸すこともありましたが、結婚50周年にあたってエリザベス女王が「これまでの人生でいつも私に力を与えてくれた。私も、家族も、彼に負うところはあまりにも大きい」と述べたことは広く知られています。
2017年にはすべての公務から退き、それ以降、公に姿を見せることはほとんどありませんでした。
その後、イギリス海軍に入り第2次世界大戦に従軍。 1947年に即位前のエリザベス女王と結婚したあとも海軍に残りましたが、1952年のエリザベス女王の即位にともなって公務に専念するようになり、女王のすべての海外訪問にも同行しました。 このうち、1975年にはエリザベス女王とともに日本を訪れ、都心でパレードを行ったり、京都などを訪問したりしたほか、NHKの大河ドラマ「元禄太平記」の撮影を見学しました。 また、1987年にはフィリップ殿下にちなんで「日本学士院エジンバラ公賞」が創設され、自然保護などの分野に貢献した研究者が表彰されるようになりました。 一方で、人種などにかかわる発言が伝えられてたびたび批判されたほか、97歳だったおととし1月にはみずから運転する車で事故を起こし、その後、運転免許を返納しています。 2017年にはすべての公務から退き、それ以降、公に姿を見せることはほとんどありませんでした。
そして、国民から愛され尊敬されてきた存在であっただけでなく、家族にとっては、愛情の深い夫や父、そして、祖父や曽祖父だったとして、エリザベス女王や家族である王室のメンバーに対し、哀悼の意を表しました。
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