東京都内で選考委員会が20日に行われ、ことしはパ・リーグの2位からクライマックスシリーズと日本シリーズを勝ち抜いて2年連続で日本一に輝いたソフトバンクの工藤監督が選ばれました。
選考委員会では、去年、この賞を受賞した抑えのサファテ投手がけがで戦列を離れる中、森唯斗投手を抑えとして成長させたことや、日本シリーズでベテランの内川聖一選手に2回にわたって送りバントをさせる執念の采配を見せたなどとして、工藤監督の手腕を評価しました。
このほか、受賞者の候補にはセ・リーグで3連覇を果たした広島の緒方孝市監督や、3回目の「トリプルスリー」を達成したヤクルトの山田哲人選手などが挙がったということです。
座長を務めた王貞治さんは「いろいろな意見が出たが、工藤監督がふさわしいということになった。故障者が多い中でもやりくりし、日本シリーズも過去と比べて内容のある、語り継がれるシリーズだった」と話していました。
工藤監督は、昭和62年に西武のピッチャーとして、3年前にもソフトバンクの監督としてこの賞を受賞していて、3回目の受賞は、最多4回の王さん、3回の巨人の原辰徳新監督とソフトバンクの秋山幸二前監督に次いで4人目となります。
工藤監督「正直 びっくりしている」
3回目となる正力松太郎賞を受賞したソフトバンクの工藤公康監督は「大変栄誉な賞を頂き、正直、びっくりしています。今シーズンはリーグ2位という悔しい結果に終わりましたが、日本シリーズでは、選手たちがよく頑張ってくれて日本一を果たし、今年ほどたくさんの人の関わりと、頑張りがあってチームが成り立っていることを実感したことはありません。今後もこの栄誉ある賞に恥じることのないよう、野球界に貢献していきたい」とするコメントを出しました。