自民党の
二階幹事長は
16日、
訪問先の
北京で、
中国の
習近平国家主席と
会談し、
北朝鮮をめぐる
問題の
解決に
向けて、
中国と
緊密に
連携して
取り組んでいきたいという
考えを
伝えました。
一方、
習主席は「
両国が
歩み寄って
妨害を
排除し、
両国関係を
正しい
方向に
発展させていきたい」と
述べ、
日中関係の
改善に
向けて
取り組む
考えを
示しました。
今月12日から
北京を
訪れている
自民党の
二階幹事長は
16日午前、
中国の習
近平国家主席と
会談しました。
冒頭、習主席が二階氏の中国訪問を評価したうえで、「歴史をかがみにして、未来に向かって、両国が歩み寄って妨害を排除し、両国関係を正しい方向に発展させていきたい」と述べました。
これに対して、二階氏は「両国が協力しあうことで、何でもできるという自信を皆が持ったことが、今回の訪問の最大の収穫だ」と応じました。
そして、二階氏は、北朝鮮が14日、弾道ミサイルを発射したことを踏まえ、「非常に強い問題意識を持っている」と述べ、北朝鮮をめぐる問題の解決に向けて、中国と緊密に連携して取り組んでいきたいという考えを伝えました。
また、二階氏は来年までに、習主席をはじめとする要人の日本訪問を実現するよう要請したのに対し、習主席は、みずからも排除せず、要人の日本訪問を検討したいという考えを示しました。
一方、会談で、二階氏は北朝鮮問題での連携や、戦略的互恵関係に基づく、安定的な友好関係の構築などが盛り込まれた安倍総理大臣の親書を手渡し、習主席は、その場で目を通していたということです。
二階氏は一連の日程を終え、16日夜、帰国します。
二階幹事長「日中関係に春の暖かさ」
二階幹事長は会談のあと、記者会見で、「習主席は北朝鮮ということは直接話さなかったが、日本が抱えている不安や心配事は、十分伝わったと思っている。今後、政府間交渉などを進めていくことでいい結論が見いだせるように、党の立場から行動を促したい」と述べました。
また、二階氏は日中関係について、「いい方向に変化していると帰国後に報告できるのではないか。今まで寒い関係が続いたことは間違いないが、ようやく春の暖かさが生じてきたので、安倍総理大臣ともよく相談して、誤りなきよう期していきたい」と述べました。
習主席「平和、有効、協力が唯一の正しい選択」
自民党の二階幹事長と、中国の習近平国家主席の会談について、中国国営の新華社通信も、日本時間の16日昼すぎに伝えました。
それによりますと、会談で習主席は、ことしで日中国交正常化から45年になるとしたうえで、「平和、友好、協力が両国の唯一の正しい選択だと歴史が証明している。われわれは関係改善のプロセスを妨げる点について深く考え有効な措置を取って、状況を転換させなければない」と述べ、関係改善に前向きな姿勢を示しました。
また、習主席は、みずからが提唱したアジアとヨーロッパをつなぐ巨大な経済圏構想、「一帯一路」について、「両国がともに発展する新たなプラットフォームやモデルケースとなることができる」と述べ、日本が、この構想に賛同して中国と経済協力を深めることに期待を示しました。
一方、新華社通信の記事で、北朝鮮問題については触れていません。