その後、作曲家としての活動も始め布施明さんが歌って日本レコード大賞作曲賞を受賞した「霧の摩周湖」や、小柳ルミ子さんが歌い日本歌謡大賞を受賞した「瀬戸の花嫁」など数多くのヒット曲を生み出しました。
また、みずから音楽スクールを設立し、昭和54年にはNHKの若者向け音楽番組「レッツゴー・ヤング」の司会を担当するなど、新人歌手の発掘と育成にも尽力しました。また、紅白歌合戦のフィナーレの「蛍の光」を指揮していました。
平尾さんは、平成15年に紫綬褒章を受章、また平成26年にはNHKの放送文化賞を受賞しています。平尾さんは、21日夜11時40分ごろ、肺炎のため東京都内の病院で亡くなりました。79歳でした。
小柳ルミ子さん「思い出よみがえる」
平尾昌晃さんが作曲したヒット曲「瀬戸の花嫁」を歌うなど、親交の深かった歌手の小柳ルミ子さんは「お身体がすぐれないということは聞いていました。あまりにもショックで今は言葉が見つかりません。平尾先生とのたくさんの思い出がよみがえります。ただただ、ご冥福をお祈りいたします」とコメントしています。
水木一郎さん「天国でも名曲を」
平尾昌晃さんが作曲した人気アニメ「宇宙海賊キャプテンハーロック」の主題歌「キャプテンハーロック」などを歌った歌手の水木一郎さんは公式のツイッターで「本当にありがとうございました。天国でも素晴らしい名曲を残してください。ご冥福を心よりお祈りいたします」と平尾さんの死を悼みました。
ミッキー・カーチスさん「本当に残念」
平尾昌晃さんが歌手としてデビューした当時、ともに歌手として活躍していて、古くから親交があったミッキー・カーチスさんは22日、ツイッターで「今日はおどろいた!平尾のまーちゃんが亡くなった!!16才からの付き合いで本当に残念!仲よかったからなー」と心境を書き込みました。
そして、2年前のコンサートのリハーサルの写真を投稿し「あの時は元気だったねぇ~ついこのあいだだもんねぇ~」と別れを惜しんでいました。
富澤一誠さん「新しいポップス生み出した」
平尾昌晃さんの音楽について音楽評論家の富澤一誠さんは「西洋の音楽の影響を受けつつ今のJポップにつながる新しいポップスを生み出した作曲家だった。作曲家として本格的に活躍を始めた1960年代後半に日本の音楽界が大きく変わっていく中で、洋楽のドライさと、日本の歌謡曲のウエットさを併せ持ったいわば『おしゃれな大人の音楽』といった雰囲気がたくさんのヒット曲につながったのではないか」と振り返っています。
そして「歌手としてデビューした当時からスターで、作曲家としても数多くのヒット曲があり、本当にスター性のある人だった。まさに『巨星墜つ』という思いだ」と話していました。