有料放送事業などを
手がける
スカパーJSATは、
大容量のデータを
安定して
送ることができる
衛星通信を
活用して
車をインターネットにつなげ、さまざまなサービスを
提供する「
コネクテッドカー」の
分野に
乗り出すことになりました。コネクテッドカーは、
車をインターネットとつなぎ、さまざまなサービスを
提供する
次世代の
車として、
世界の
自動車メーカーなどが
開発を
加速させています。
スカパーJSATは将来、成長が期待されるこの新たな分野に参入することになり、衛星通信を活用することで場所を選ばず、大容量のデータを安定して送ることができるとしています。
また、車に取り付けるアンテナは、アメリカのベンチャー企業が開発した厚さ5センチの薄い平面型のものを使い、走行中も自動で衛星を捉え、情報をやり取りします。
この会社では今後、鮮明な動画などを生かしたサービスや自動運転の実用化に向けた技術の開発にもつなげたい考えです。
スカパーJSATの事業担当者は「はじめに救急車などの緊急車両向けにサービスを提供していく。今後、通信衛星の用途が広がっていくことで、私たちの暮らしも変わっていく」と話しています。
大容量データを高速で 技術開発進む
コネクテッドカーは、インターネットでさまざまなサービスを提供するため、大容量のデータを高速でやり取りできる技術の開発などが進められています。
このうち、NTTドコモなど大手通信各社は、5Gと呼ばれる次世代の通信方式の活用を目指し開発を進めています。5Gは現在の携帯の通信方式に比べて、同時に大容量のデータを高速でやり取りできるのが特徴で、自動運転への活用が期待されています。
一方、衛星通信にも注目が集まっています。
トヨタ自動車は今回、スカパーJSATが採用した平面型のアンテナを手がけるアメリカのベンチャー企業に出資し、共同で開発を進めています。
また、ソフトバンクグループは、去年12月に衛星通信事業を手がけるアメリカのベンチャー企業に1000億円規模の出資を決め、世界中どこでもつながる通信システムの構築を目指しています。