日本新聞: 能登半島地震輪島で被災した男性が川崎で新たな店をオープン

能登のと半島はんとう地震じしん輪島わじまで被災ひさいした男性だんせいが川崎かわさきで新あらたな店みせをオープン

Jun 10, 2024 23:06

Furigana

能登のと半島はんとう地震じしんで崩壊ほうかいしたビルに自宅じたくが巻き込まきこまれ、妻つまと娘むすめを亡なくした石川いしかわ県けん輪島わじま市しの男性だんせいがかつて夫婦ふうふで居酒屋いざかやを営いとなんでいた川崎かわさき市しで新あらたな店みせをオープンさせました。

輪島わじま市し河井かわい町まちの楠くすのき健二けんじさん（56）は、能登のと半島はんとう地震じしんの際さい、居酒屋いざかやを兼かねた自宅じたくの隣となりにあった7階かい建だてのビルが倒壊とうかいし、妻つまの由香利ゆかりさん（48）と長女ちょうじょの珠たま蘭らんさん（19）を亡なくしました。

地震じしんから半年はんとしがたとうとしていますが再建さいけんの見通みとおしは立たたず、かつて夫婦ふうふで居酒屋いざかやを営いとなんでいた川崎かわさき市しで10日にち新あらたに店みせを開ひらきました。

店名てんめいは輪島わじまの店みせと同おなじ「わじまんま」で、地元じもとの人ひとなどが開店かいてん前まえから列れつを作つくり、午後ごご5時半じはんに営業えいぎょうが始はじまると次々つぎつぎに入はいっていきました。

魚さかなや日本にっぽん酒しゅは能登のと半島はんとうから取り寄とりよせていて、倒壊とうかいした店みせのあとから見つけ出みつけだした鉄板てっぱんやお皿さらを使つかっているほか、地震じしんで止とまってしまった時計とけいなども飾かざっています。

訪おとずれた人ひとたちは、カサゴやヒラメなどに舌鼓したつづみを打うっていました。

東京とうきょう八王子はちおうじ市しからきた60代だいの男性だんせいは「能登のとにはボランティアで行おこなったことがあり、応援おうえんしたいという気持きもちで来きました」と話はなしていました。

6年ねん前まえに楠くすのきさんが家族かぞくで川崎かわさきから輪島わじまに移うつって店みせを始はじめたのも10日にちと同おなじ6月つき10日にちだったということです。

楠くすのきさんは「店みせにいるときだけは気持きもちを切り替きりかえて頑張がんばっていけます。お客おきゃくさんにはお店みせを通をつうじて輪島わじまのことを知しってもらい、少すこしでも復興ふっこうの手助てだすけをできたらと思おもっています。できるならまた輪島わじまで店みせをやりたいです」と話はなしていました。