日本新闻: ミャンマーサイクロン1週間国連機関は本格的な支援できず

ミャンマーサイクロン1週間しゅうかん国連こくれん機関きかんは本格ほんかく的てきな支援しえんできず

May 21, 2023 04:05 2

Furigana

ミャンマーで甚大じんだいな被害ひがいを出だした大型おおがたのサイクロンの上陸じょうりくから21日にちで1週間しゅうかんとなりましたが、被災ひさい地ちでは復旧ふっきゅうのめどは立たっていません。国連こくれん機関きかんは実権じっけんを握にぎる軍ぐんなどからの許可きょかが出でていないため、現地げんちでの本格ほんかく的てきな支援しえんができず、早急そうきゅうな対応たいおうを求もとめています。

今月こんげつ14日にちに大型おおがたのサイクロンが上陸じょうりくしたミャンマー西部せいぶのラカイン州しゅうでは、軍ぐんが弾圧だんあつを続つづけるイスラム教徒きょうとの少数しょうすう派はのロヒンギャの人ひとたちなどに甚大じんだいな被害ひがいが出でていて、軍ぐんと対立たいりつする民主みんしゅ派は勢力せいりょくの組織そしき「国民こくみん統一とういつ政府せいふ」は、これまでに435人にんが死亡しぼうし、犠牲ぎせい者しゃは今後こんごさらに増ふえる見通みとおしを示しめしています。

上陸じょうりくから1週間しゅうかんとなる中なか、UNHCR＝国連こくれん難民なんみん高等こうとう弁務べんむ官かん事務所じむしょミャンマー事務所じむしょの高木たかぎ典子のりこ代表だいひょうは20日にち、最大さいだい都市としヤンゴンでNHKのインタビューに応おうじました。

現在げんざいの支援しえん状況じょうきょうについて高木たかぎ代表だいひょうは「支援しえんは少すこしずつしているものの、現地げんちに行いって被害ひがい状況じょうきょうなどを調査ちょうさすることができず、被害ひがいにあったすべての人ひとへの支援しえんはまだ始はじめることができていない」と説明せつめいしました。

今月こんげつ16日にちには首都しゅとネピドーで、実権じっけんを握にぎる軍ぐん側がわと会談かいだんし、一刻いっこくも早はやく支援しえんができるよう、被災ひさい地ちに入はいる許可きょかを求もとめたということですが、これまでのところめどは立たっていないということです。

その上うえで高木たかぎ代表だいひょうは「サイクロンが来くる前まえに支援しえん物資ぶっしの備蓄びちくを進すすめたので、配くばる準備じゅんびはできている。支援しえんが遅おくれるにしたがって、被災ひさい者しゃの生活せいかつがさらに悪化あっかしていく。一刻いっこくも早はやく現地げんちに入はいりたい」と述のべて、人道的じんどうてきな危機ききを回避かいひするため、早急そうきゅうな対応たいおうを求もとめています。

男性だんせい「生後せいご7か月かげつの息子むすこが流ながされた」

ミャンマーの西部せいぶラカイン州しゅうのブ・メイ村むらでは、今月こんげつ14日にちのサイクロンによる強風きょうふうや高波たかなみによって家屋かおくが倒壊とうかいするなどの甚大じんだいな被害ひがいが出でています。

NHKが入手にゅうしゅした現地げんちの映像えいぞうからは、この村むらに暮くらすイスラム教徒きょうとの少数しょうすう派はロヒンギャの人々ひとびとの子こどもたちが、倒たおれたヤシの木の実このみからココナッツジュースや果肉かにくを集あつめ、食料しょくりょうの足たしにしている様子ようすがわかります。

生後せいご7か月かげつの息子むすこを亡なくした男性だんせいは「家いえを出でてみると水みずかさが増ましていて、数すう歩ほ進すすもうとしたところ子こどもを背負せおっていたひもがほどけ、子こどもが流ながされてしまった。翌朝よくあさ7時じくらいに子こどもを見みつけたとの知しらせを受うけた」と話はなし、避難ひなんできなかったことを悔くやんでいました。