日本新闻: 20人治療の医師「軽症でも急激に悪化手探りで治療」大阪市

20人にん治療ちりょうの医師いし「軽症けいしょうでも急激きゅうげきに悪化あっか手探てさぐりで治療ちりょう」大阪おおさか市し

Mar 22, 2020 17:03

Furigana

大阪おおさか市しの医療いりょう機関きかんで新型しんがたコロナウイルスに感染かんせんした患者かんじゃ20人にん余あまりの治療ちりょうに当あたってきた医師いしがＮＨＫえぬえいちけいの取材しゅざいに応おうじ、軽症けいしょうだった患者かんじゃでも急激きゅうげきに容体ようだいが悪化あっかするケースがあり、明確めいかくな治療ちりょう法ほうがない中なかで手探てさぐりで治療ちりょうを進すすめている状況じょうきょうを語かたりました。大阪おおさか都島みやこじま区くの大阪おおさか市立しりつ総合そうごう医療いりょうセンターは、感染かんせん症しょうの指定してい医療いりょう機関きかんとして新型しんがたコロナウイルスに感染かんせんした患者かんじゃの治療ちりょうに当あたっていて、その中心ちゅうしんとなっている感染かんせん症しょう内科ないかの白しろ野の倫りん徳とく医師いしが今月こんげつ19日にちに取材しゅざいに応おうじました。

白しろ野の医師いしはこれまでに20人にん余あまりの治療ちりょうに当あたり、このうち２に割わりほどは重症じゅうしょうで集中しゅうちゅう治療ちりょう室しつでの治療ちりょうや人工じんこう呼吸こきゅう器きが必要ひつようになったということです。

中なかには、入院にゅういん当初とうしょは軽症けいしょうで歩あるくことができたにもかかわらず、しばらくして急激きゅうげきに体調たいちょうが悪化あっかし、人工じんこう呼吸こきゅう器きが必要ひつようになった40代だいの男性だんせいもいたということです。

この患者かんじゃの入院にゅういん当初とうしょの肺はいのＣＴ画像がぞうには肺炎はいえんの炎症えんしょうが起おきていることを示しめす、すりガラスすりがらすのような影かげが一部いちぶにしか確認かくにんできませんが、およそ１いち週間しゅうかん後ごに撮影さつえいしたＣＴ画像がぞうでは肺はいの大だい部分ぶぶんで影かげが見みられたほか、背中せなかに近ちかい場所ばしょでは「浸潤しんじゅん影かげ」と呼よばれる影かげが確認かくにんされ、炎症えんしょうがひどくなっていることがわかりました。

明確めいかくな治療ちりょう法ほうがない中なかで手探てさぐりで治療ちりょうを進すすめているということですが、白しろ野の医師いしは重症じゅうしょうの患者かんじゃには状態じょうたいに応おうじてＨＩＶえいちあいぶい治療ちりょう薬やくの「カレトラ」、インフルエンザ治療ちりょう薬やくの「アビガン」、ぜんそく治療ちりょう薬やくの「オルベスコ」を投与とうよしていると説明せつめいしました。

一方いっぽう、軽症けいしょうの場合ばあいは、せき止せきとめの薬くすりや解熱剤げねつざいなどを投与とうよするといった程度ていどで回復かいふくする人ひとが多おおいということです。

白しろ野の医師いしは「高齢こうれいの方ほうや心臓しんぞうや肺はいに持病じびょうがある方かた、糖尿とうにょう病びょうや高こう血圧けつあつの方ほうが、主おもに重症じゅうしょう化かするようだ。また急きゅうに容体ようだいが悪わるくなることがあり油断ゆだんはできない」と話はなしていました。

そのうえで「感染かんせん者しゃがさらに増ふえて、指定してい医療いりょう機関きかんでも重症じゅうしょうの患者かんじゃが殺到さっとうすると、マンパワーや設備せつびの面めんで限界げんかいに達たっする。多おおくの医療いりょう機関きかんが協力きょうりょくし、まんべんなく患者かんじゃを受け持うけもつことのできる態勢たいせいを作つくることが大切たいせつだ」と指摘してきしました。