緊急事態宣言を受けて東京都はインターネットカフェに対して営業の休止を要請し、11日から多くの店舗が営業をとりやめています。
新宿 歌舞伎町にある都の相談窓口には、11日午前中から行き場を失った人たちが次々と訪れました。
都は10日からネットカフェで寝泊まりしていた人たちに向けてビジネスホテルなどを借り上げて、一時的に無料で部屋を提供する取り組みを始めていて、窓口で宿泊場所を紹介しています。
都によりますと、11日午後5時までに窓口を訪れた人は通常の10倍近い96人に上ったということです。
窓口を訪れた40代の男性は「まさか自分の泊まっていたネットカフェが閉まるとは思わず、とても焦った。一時的に住む場所は確保することができてとりあえず安心はしたが、新型コロナウイルスが終息してくれるのがいちばんだと思う」と話していました。
飲食店で働く30代の男性は「仕事が減ってお金にも困り、昨夜は野宿をした。宿では食事も出してもらえると聞きとても助かっているが、先が見通せないので不安なままだ」と話していました。
都は日曜日の12日も特別に窓口を開いて相談を受け付けていて、電話番号はフリーダイヤルの0120-874-225です。
相談に訪れた男性「野宿だと思っていたので安心した」
44歳の男性はもともと愛知県で建設業に携わっていましたが職を失ったため、1月末に上京したあと2か月余りにわたって都内のインターネットカフェを転々としてきたということです。
しかし、寝泊まりしていた渋谷区内の店舗が11日朝から休業し、宿泊場所を失いました。
11日午前中に相談の窓口を訪れたところ、週明けの月曜日までは豊島区内のビジネスホテルに宿泊できることになりました。
ホテルに到着した男性は、「今後の寝泊まりは最悪、野宿だと思っていたので安心した。これからのめどは立っていないため、ホテルで考えてできるだけ早く動きたい」と話していました。