恐竜には、鳥類と同様に自らの体温を利用して卵を温めるという習性があったことが、近年の研究によって明らかにされている。
最近的研究表明,恐龙和鸟类一样,也有利用自身的体温孵化卵的习性。
これは、恐竜が単なる爬虫類の延長ではなく、恒温性を部分的に獲得していたことを示唆するものにほかならない。
这不仅表明恐龙并不仅仅是爬行动物的延续,还暗示它们在某种程度上已经获得了恒温性。
問題は、いつからそのような行動が出現したのかという点である。
羽毛を獲得した時点で、すでに卵を温める習性が形成されていた可能性は否定できない。
从拥有羽毛的恐龙时代开始,已经形成了抱卵习性的可能性是无法否认的。
羽毛を持つことで体温の維持が容易となり、その体温を利用して卵の温度を一定に保つことができるようになったに違いない。
通过拥有羽毛,更容易维持体温,确实也因此能够稳定地保持蛋的温度。
特に夜間は気温が急激に下がるため、親が卵の上で休息を取ることは、卵を保温するうえで極めて合理的であったと考えられる。
特别是在夜间,当气温大幅下降时,亲鸟在蛋上休息被认为非常合理,因为这样可以为蛋提供温暖。
爬虫類においては、卵を温めるという行動は見られない。
彼らの卵は、放置されたとしても、日中の気温が30度を超えるような条件が整えば自然に孵化する。
即使无人看管,只要白天气温超过30摄氏度,它们的卵也有可能自然孵化。
その代わり、爬虫類は高温期に限って産卵せざるを得ず、生息地域も温暖な環境に限定される傾向がある。
相反,爬行动物只能在炎热的季节产卵,栖息地也往往局限于温暖的环境。
しかし、もし羽毛を持つ恐竜が鳥類に近い恒温性を備えていたとすれば、季節や気候条件に左右されることなく、常に35〜40度前後という安定した温度で卵を温めることができたにちがいない。
但是,如果拥有羽毛的恐龙像鸟类一样具有接近恒温的特性的话,那么它们一定能够在不受季节和气候条件影响的情况下,以大约35~40摄氏度的稳定温度孵化卵。
したがって、寒冷地においても繁殖を継続することが可能であったと推測される。
もっとも、厳密に言えば、羽毛は体熱を外に逃がさない構造であるため、外部を直接温めるには必ずしも適していない。
不过,严格来说,羽毛的结构是为了防止热量外泄,因此并不一定适合用于加热外部。
人間にたとえるなら、衣服の上から物を温めようとしても効果的ではないのと同じである。
したがって、実際に卵を温める際には、直接体温が伝わるような状態を作り出さざるを得なかったと考えられる。
実際、抱卵期の鳥では、卵と接触する腹部の羽毛が自然に抜け落ち、皮膚が露出することが知られている。
恐竜も同様の行動様式を持っていたとすれば、腹部の羽毛を失い、皮膚を卵に直接触れさせて温めていたに違いない。