日本新聞: 日銀野口審議委員 “この先の利上げは慎重に検討するべき”

日銀にちぎん野口のぐち審議しんぎ委員いいん “この先さきの利上りあげは慎重しんちょうに検討けんとうするべき”

Oct 3, 2024 13:10

Furigana

日銀にちぎんの金融きんゆう政策せいさくの決定けっていに関かかわる野口のぐち旭あさひ審議しんぎ委員いいんが3日にち、長崎ながさき市しで講演こうえんし、物価ぶっかに関にかんする消費しょうひ者しゃの意識いしきが日銀にちぎんの目標もくひょうに近ちかづくにはまだ時間じかんがかかるなどとして、この先さきの利上りあげは慎重しんちょうに検討けんとうするべきだという考かんがえを示しめしました。

この中なかで野口のぐち委員いいんは、今後こんごの金融きんゆう政策せいさくについて「消費しょうひ者しゃ物価ぶっかの上昇じょうしょう率りつが賃金ちんぎん上昇じょうしょうを伴ともないながら2％近傍きんぼうで安定あんていしつつあることを慎重しんちょうに見極みきわめながら、金融きんゆう緩和かんわを徐々じょじょに調整ちょうせいしていくことになる」と述のべました。

ただ、物価ぶっかや賃金ちんぎんに対にたいする企業きぎょうや消費しょうひ者しゃの受け止うけとめについては「経営けいえい者しゃの意識いしきは『値上ねあげや賃上ちんあげも必要ひつような場合ばあいには行おこなう』と変かわりつつあるが、消費しょうひ者しゃの側がわには価格かかくは上あがらないのが当然とうぜんという意識いしきが根強ねづよく残のこっているようにも見みえる」と指摘してきしました。

そのうえで「2％の物価ぶっか安定あんていの目標もくひょうと整合せいごう的てきなマインドセットが社会しゃかい全体ぜんたいで確立かくりつされるまでにはまだ相応そうおうの時間じかんが必要ひつようで、それまでは何なによりも緩和かんわ的てきな金融きんゆう環境かんきょうを忍耐にんたい強つよく維持いじし続つづけることが重要じゅうようだ」と述のべ、この先さきの利上りあげは慎重しんちょうに検討けんとうするべきだという考かんがえを示しめしました。

日銀にちぎんの金融きんゆう政策せいさくをめぐっては、石破いしば総理そうり大臣だいじんが2日にち、植田うえだ総裁そうさいと会談かいだんしたあと、記者きしゃ団だんに対にたいし「個人こじん的てきには、現在げんざい、追加ついかの利上りあげをするような環境かんきょうにあるとは考かんがえていない」と述のべていて、今後こんごの日銀にちぎんの政策せいさく運営うんえいが焦点しょうてんとなっています。