日本がこの種目でメダルを獲得するのは4大会連続です。
卓球女子団体で世界ランキング2位の日本は8日に行われた準決勝で5位のドイツと対戦しました。団体戦は、ダブルス1試合、シングルス4試合が行われ、先に3勝したチームが勝ちとなります。
第1試合のダブルスには、同じ24歳の早田ひな選手と平野美宇選手のペアが出場し、第1ゲームと第2ゲームをともに11対3の大差で奪いました。第3ゲームは6対11で落とし、第4ゲームは終盤まで競り合いとなりましたが、8対8からラリーでポイントするなど3連続ポイントを奪って11対8で取り、ゲームカウント3対1で勝ちました。
第2試合のシングルスには16歳で世界ランキング8位の張本美和選手が出場しました。張本選手は世界100位の選手のサーブや力強いショットに対応できず、0対3のストレートで敗れました。
それでも第3試合のシングルスに出場した平野選手が得意のバックハンドで主導権を握って終始、優位に試合を進め、3対0のストレート勝ちでチームに流れを引き戻しました。
そして、第4試合のシングルスには張本選手が再び、出場し、第1ゲームは2対7とリードされましたが、バックハンドを厳しいコースに打ち込むなどして8連続ポイントを奪って逆転し、11対8で取りました。張本選手はその後も流れを渡さず、3対0のストレートで勝ちました。
日本は3対1でドイツに勝って、2大会連続の決勝進出を決め、銀メダル以上が確定しました。
日本がこの種目でメダルを獲得するのは、4大会連続で、10日に行われる決勝で4連覇中の中国と対戦します。
早田「役目は果たせた」
第1試合のダブルスで勝利した早田選手は「同い年の平野選手と私がチームを引っ張っていかないといけないし、ダブルスで勝利して1対0で試合を回すことがとても大事だと思うので、その役目は果たせたと思う」と試合を振り返りました。
中国と対戦する決勝に向けては「自信を持って最後まで諦めずに、120%の力を出せるように頑張りたい」と意気込みを話していました。
平野「最後まで自分のペースで」
ダブルスとシングルスの試合に出場し、2勝した平野選手は「ダブルスでは緊張しているなかで早田選手が声をかけてくれて勝利することができた。第3試合のシングルスは1対1でまわってきたが、『絶対に自分が取る』という気持ちを持ってできたのがよかった。相手の選手はサーブが特徴的で手こずったが、全体的には最後まで自分のペースで進めることができた」と話していました。
張本「今は本当にほっとしている」
シングルス2試合に出場した張本選手は「今は本当にほっとしているというひと言。第2試合で負けたときは切り替えられるか、すごく苦しかったが、もう1試合あると思って乗り切れたので良かった」と話していました。
渡辺監督「早田の状態は良くなると思う」
卓球・女子日本代表の渡辺武弘監督は「男子が激戦の末に敗れてしまいやっぱりオリンピックは何が起こるかわからないと感じたので、試合終了を迎えるまで気を抜かないよう戦った」と振り返りました。
また、この試合でもバックハンドでのミスが目立つなど、左腕のけがの影響で本調子ではないエースの早田ひな選手について「まだ完全には治っていないが、少しずつ改善はしてきている。決勝まで1日空くのでさらに状態は良くなると思うし、最後の試合なので早田選手も出し切ると思う」と話しました。
そして、決勝で対戦する中国戦に向けて「ことし2月の団体の世界選手権では、良い戦いができたので、選手たちもみんなやってやろうという気持ちがある。向かっていくチャレンジャーの気持ちを全面に出して戦っていきたい。3人とも調子は上がっているし良い戦いができると思っている」と意気込みを示しました。