Actualités japonaises: 耳のない芳一 - Todaii: Le japonais en toute simplicité

耳みみのない芳一ほういち

N4 Sep 6, 2025 07:09 31

Furigana Traduction

昔むかし、下関しものせきの阿弥陀寺あみだじというお寺てらに、芳一ほういちという男おとこが住すんでいました。芳一ほういちは目めが不自由ふじゆうでしたが、びわをとても上手じょうずに弾ひきました。ある夜よる、芳一ほういちの所ところに偉えらい人ひとの使つかいが来きて、びわを弾ひいてほしいと言いいました。芳一ほういちは、使つかいの後あとについて行いきました。大おおきな家いえの中なかにはたくさんの人ひとがいて、芳一ほういちはびわを弾ひきました。みんな泣ないていました。女おんなの人ひとは「あと2日間にちかん、びわを弾ひいてください。このことは誰だれにも話はなさないでください」と言いいました。朝あさ、芳一ほういちはお寺てらに帰かえりました。お寺てらの人ひとが芳一ほういちを見みに行いくと、芳一ほういちはお墓はかの前まえでびわを弾ひいていました。お寺てらの人ひとは、びわを聞きいたのは亡なくなった人ひとの魂たましいだとわかりました。そして、芳一ほういちの体からだにお経きょうを書かきました。夜よるになると、また魂たましいが来きました。お経きょうのおかげで、魂たましいには芳一ほういちの体からだが見みえませんでした。しかし、耳みみは見みえていました。魂たましいは耳みみを持もって帰かえりました。朝あさ、お寺てらの人ひとは、芳一ほういちの耳みみがなくなっているのを見みて、かわいそうなことをしたと思おもいました。芳一ほういちは「耳みみなし芳一ほういち」と呼よばれるようになりました。

耳みみのない芳一ほういち

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