猛暑が
長引く
影響で、ハチミツの
生産や
農産物の
受粉作業に
欠かせないミツバチに
影響が
出ています。
由于持续的酷暑,已经对蜂蜜的生产以及农作物授粉所必需的蜜蜂产生了影响。
養蜂場では、巣が高温になると女王バチが産卵しなくなるため、ことしは卵の数が少なくミツバチの数が減っているといいます。
在养蜂场里,如果蜂巢温度过高,蜂王就会停止产卵,因此据说今年蜂卵数量减少,蜜蜂的数量也在减少。
福岡県朝倉市に本社がある養蜂場では毎年およそ100トンのハチミツを生産し、北海道など全国各地で合わせておよそ6000万匹のセイヨウミツバチを飼育しています。
福冈县朝仓市的一家养蜂场每年生产大约100吨蜂蜜,并在北海道等日本各地共饲养了约6000万只西方蜜蜂。
この時期、来年のハチミツを採取するためのミツバチやイチゴなどの農作物の受粉作業に使うために、農家に貸し出す交配用ミツバチを育てています。
在这个时期,我们正在培育用于明年采集蜂蜜以及为草莓等农作物授粉而出租给农户的授粉蜜蜂。
ミツバチの巣の中は34度程度に保たれていますが、それより高くなると、働きバチの動きが鈍くなるうえ、女王バチは産卵しなくなり、巣の卵が少なくなるといいます。
蜂巢内部通常保持在大约34度,但如果温度升高,工蜂的活动会变得迟缓,蜂王也会停止产卵,导致巢中的卵数量减少。
セイヨウミツバチの女王バチは、通常一日2000個から3000個の卵を産むとされていますが、巣箱の中を見せてもらうと、通常、一面に卵が産み付けられる板の中心部分しか卵が付いていないものもありました。
西方蜜蜂的蜂王通常每天会产下2000到3000个卵,但当我观察蜂箱内部时,发现有些情况下,只有蜂巢板中央部分,也就是通常产卵的那一面,才有卵被产下。
朝倉市にある養蜂場では、ことしは梅雨が短く、早い時期から気温が上がったことや、猛暑日が続いたことが女王バチの産卵に影響していると考えています。
在朝仓市的养蜂场,今年由于梅雨季节较短,气温较早上升,以及持续的酷暑天气,被认为这些因素影响了蜂王的产卵。
この養蜂場では少しでも気温の低いところで飼育しようと、山間部に巣箱を運び日ざしを避けて木の陰で飼育しましたが、およそ75万匹の飼育予定より2割程度少ない見込みだということです。
在这个养蜂场,为了在尽可能低温的地方养蜂,把蜂箱运到山间,避开阳光,在树荫下养殖,但预计养殖的蜜蜂数量比原计划的约75万只少了大约两成。
養蜂場の藤井敬三会長は「ぱっと見ただけでもことしは産卵の数が少ない。
养蜂场的藤井敬三会长表示:“仅凭肉眼观察,今年的产卵数量就很少。”
本来;ほんらい}ならこの
時期でも、もう
少し
産卵していてほしい。
また、
普通なら
秋にかけて
産卵を
盛り返してくることも
考えられるが、ことしは9
月に
入ってもまだまだ
暑さが
続いているので
厳しい。
此外,通常情况下,到了秋天产卵量会有所回升,但今年即使进入九月,炎热的天气依然持续,因此情况依然严峻。
ミツバチが
少ないと
農作物の
生産にも
大きな
影響が
出てくるおそれがある。
自然環境の
変化はどうしようもないところもあるが、この
環境でもハチが
育つ
手だてを
考えていきたい」と
話していました。
虽然自然环境的变化有些是无可奈何的,但他说:“我还是想思考在这种环境下让蜜蜂成长的方法。”
影響はミツバチを仕入れている農家にも
猛暑の影響は養蜂場からミツバチを仕入れている農家にも及びます。
イチゴやメロンなど多くの農作物の受粉作業に利用されますが、猛暑が長引くとミツバチの活動が低下し、作物の育成に影響が出るおそれがあるとして暑さ対策を進めています。
草莓、甜瓜等许多农作物的授粉工作都会利用蜜蜂,但如果酷暑持续时间过长,蜜蜂的活动就会减少,可能会影响作物的生长,因此正在推进防暑对策。
農林水産省によりますと国内では、イチゴやメロン、スイカ、きゅうりなどの受粉作業にミツバチが使われ、特にイチゴは8割以上の農地で使われているということです。
据日本农林水产省介绍,在日本国内,蜜蜂被用于草莓、哈密瓜、西瓜、黄瓜等作物的授粉作业,特别是草莓,有80%以上的农田都在使用蜜蜂进行授粉。
また、農業・食品産業技術総合研究機構では、ミツバチの受粉による経済効果はおよそ1800億円に上ると推計しています。
此外,农业・食品产业技术综合研究机构估算,通过蜜蜂授粉带来的经济效益约为1800亿日元。
静岡県掛川市の赤堀和博さんの農園では合わせて1。
8ヘクタールの
広さの
農業用ハウスのイチゴの
生産にミツバチは
欠かせません。
ミツバチによる受粉がうまくいくとイチゴの形がよく、栄養価も高くなる一方、受粉が十分に行われないと形がいびつになったり、色づきが悪くなったりするためミツバチの活動が出荷などに大きく影響するということです。
蜜蜂授粉顺利的话,草莓的形状会很好,营养价值也会提高;相反,如果授粉不充分,草莓的形状会变得畸形,颜色也会变差,因此蜜蜂的活动对草莓的出货等有很大影响。
9月下旬にミツバチをハウス内に放つ予定ですが、ハウス内の温度が20度から25度程度が適温で、30度以上になると活動がにぶり受粉しなくなるといいます。
计划在九月下旬将蜜蜂放入温室,但据说温室内的适宜温度为20到25度,若温度超过30度,蜜蜂的活动会变得迟钝,无法进行授粉。
静岡県ではことし35度を超える日が多く、9月も30度を超える暑さの日が続くことが見込まれることから、赤堀さんはこの時期としては初めてハウスに遮光材を吹きつけて、直射日光を避ける環境作り、ハウス内の温度上昇を防いで苗の育成とミツバチが活動しやすい環境を整えています。
在静冈县,今年有许多气温超过35度的日子,预计九月也会持续出现超过30度的高温。因此,赤堀先生在这个时期首次在大棚上喷洒遮光材料,营造避免直射阳光的环境,防止大棚内温度上升,从而为苗木的生长和蜜蜂的活动创造了更适宜的环境。
赤堀さんは「イチゴを育てるうえでミツバチは必要不可欠な存在だ。
赤堀先生说:“在种植草莓的过程中,蜜蜂是不可或缺的存在。”
ハウス
内の
環境を
整えることは、イチゴにとってもミツバチにとっても
大切なので、
受粉がしやすい
環境を
作りおいしいイチゴを
作りたい」と
話していました。
为了让草莓和蜜蜂都能有一个良好的环境,营造便于授粉的环境非常重要,这样才能种出美味的草莓。
専門家「食卓に影響が出ることは十分に考えられる」
ミツバチの生態に詳しい玉川大学 ミツバチ科学研究センターの原野健一教授は「ミツバチは、温度管理が比較的上手な生き物だが、この夏のように非常に高い気温では十分な対応ができない。
专家:“对餐桌产生影响是完全有可能的。” 对蜜蜂生态非常了解的玉川大学蜜蜂科学研究中心的原野健一教授表示:“蜜蜂相对擅长管理温度,但像今年夏天这样极高的气温下,它们也无法充分应对。”
巣の
中の
温度が
通常よりも
高くなったことが
原因で
女王バチが
産卵しなくなったり、
働きバチが
体力を
消耗して
女王バチの
世話が
十分にできなくなったりして、
結果として
女王バチが
産卵しなくなる
ケースが
考えられる」と
指摘しています。
由于巢内的温度比平时更高,可能导致蜂王停止产卵,工蜂因体力消耗而无法充分照顾蜂王,结果蜂王停止产卵,这种情况是有可能发生的。
原野教授は「これだけの暑さが続くと、ミツバチの生産が十分に行えず受粉作業のためのミツバチの供給不足が起こったり、高温で働きバチが十分な受粉を行わなかったりして農業の生産に悪影響が出て、私たちの食卓に影響が出ることは十分に考えられる」と話しています。
原野教授表示:“如果持续这样的高温,蜜蜂的生产将无法顺利进行,可能会出现用于授粉作业的蜜蜂供应不足,或者由于高温导致工蜂无法充分授粉,从而对农业生产造成不良影响,这种影响最终很有可能波及到我们的餐桌。”