일본어 뉴스: 柏崎刈羽原発本格的な検査開始テロ対策上の重大な不備相次ぎ

柏崎かしわざき刈羽かりわ原発げんぱつ本格ほんかく的てきな検査けんさ開始かいしテロ対策たいさく上じょうの重大じゅうだいな不備ふび相次あいつぎ

Oct 26, 2021 12:10

Furigana

新潟にいがた県けんにある柏崎かしわざき刈羽かりわ原子力げんしりょく発電はつでん所しょで、テロ対策たいさく上じょうの重大じゅうだいな不備ふびが相次あいついだ問題もんだいで、原子力げんしりょく規制きせい庁ちょうは、東京とうきょう電力でんりょくが示しめした再発さいはつ防止ぼうし策さくなどを確認かくにんする本格ほんかく的てきな検査けんさを26日にちから現地げんちで始はじめました。

柏崎かしわざき刈羽かりわ原発げんぱつには、26日にち朝あさ9時じごろ、原子力げんしりょく規制きせい庁ちょうの検査官けんさかんが到着とうちゃくし、東京とうきょう電力でんりょくに対にたいして検査けんさの目的もくてきや計画けいかくについて説明せつめいしました。

東京とうきょう電力でんりょくは「検査けんさには真摯しんしに対応たいおうします」と答こたえていました。

原子力げんしりょく規制きせい庁ちょうによりますと、今後こんごの検査けんさでは、

▽報告ほうこく書しょに示しめされたテロ対策たいさくに関にかんする再発さいはつ防止ぼうし策さくの実施じっし状況じょうきょうや、

▽東京とうきょう電力でんりょくのコスト削減さくげんのための取り組とりくみが、テロ対策たいさくに与あたえた影響えいきょうなどを現地げんちで確認かくにんするということです。

柏崎かしわざき刈羽かりわ原発げんぱつでは去年きょねん3月つき以降いこう、テロ対策たいさくに重大じゅうだいな不備ふびが相次あいつぎ、東京とうきょう電力でんりょくは原子力げんしりょく規制きせい委員いいん会かいから核かく燃料ねんりょうの移動いどうを禁止きんしする行政ぎょうせい処分しょぶんが出だされました。

柏崎かしわざき刈羽かりわ原発げんぱつの6号機ごうきと7号機ごうきは、再さい稼働かどうに必要ひつような審査しんさに合格ごうかくしていますが、規制きせい委員いいん会かいの更さら田た豊志とよし委員いいん長ちょうは「検査けんさには1年ねん前後ぜんごかかると思おもう」と述のべていて、柏崎かしわざき刈羽かりわ原発げんぱつは検査けんさによって状況じょうきょうが改善かいぜんしたと判断はんだんされるまで再さい稼働かどうできない状態じょうたいが続つづきます。

規制きせい庁ちょう検査けんさのポイント

10月つき20日にちに開ひらかれた原子力げんしりょく規制きせい委員いいん会かいの定例ていれい会合かいごうでは、東京とうきょう電力でんりょくの再発さいはつ防止ぼうし策さくなどを確認かくにんするために行おこなう検査けんさについて、事務じむ局きょくの原子力げんしりょく規制きせい庁ちょうが計画けいかくを示しめしました。

計画けいかくでは、

▽今回こんかいの問題もんだいが柏崎かしわざき刈羽かりわ原発げんぱつ固有こゆうのものか、全社ぜんしゃ的てきな問題もんだいなのか、実態じったいを調しらべるとしています。

また、東京とうきょう電力でんりょくは報告ほうこく書しょの中なかで、経営けいえいの観点かんてんから、設備せつびの保守ほしゅ管理かんりを行おこなう業者ぎょうしゃとの契約けいやくを見直みなおした結果けっか、

▽機器ききが更新こうしんされず故障こしょうが増ふえたほか、

▽保守ほしゅ管理かんりの人員じんいんが減へるなどして、速すみやかな機能きのうの復旧ふっきゅうができなくなったとしています。

このため、

▽東京とうきょう電力でんりょくが原発げんぱつ事故じこ後ごに行いってきたコスト削減さくげんに向むけた取り組とりくみの影響えいきょうについて調査ちょうさします。

このほか、

▽東京とうきょう電力でんりょくが示しめした再発さいはつ防止ぼうし策さくの具体ぐたい的てきな内容ないようや効果こうかなどを確認かくにんするとしています。

規制きせい委い委員いいん「現場げんばの実情じつじょうを徹底てってい的てきに」

10月つき20日にちに示しめされた検査けんさ計画けいかくについて、原子力げんしりょく規制きせい委員いいん会かいの委員いいんからはさまざまな指摘してきが出だされました。

各かく委員いいんが検査けんさするうえで原子力げんしりょく規制きせい庁ちょうに求もとめたのは「現場げんばの実情じつじょうを徹底てってい的てきに調しらべる」ことでした。

田中たなか知とも委員いいんは「核かくセキュリティー対策たいさくには、ハードとソフトの両面りょうめんにおいて現場げんばの対応たいおうが重要じゅうようだ。ハード面めんでは、侵入しんにゅう検知けんち器きや生体せいたい認証にんしょう装置そうちの改良かいりょうなど、十分じゅうぶんに行おこなわれなかったことも原因げんいんの一ひとつではないか。また、現場げんばに近ちかい核かく物質ぶっしつ防護ぼうごの管理かんりグループは、核かくセキュリティーに対にたいする高たかい知識ちしきと対応たいおう能力のうりょくを持もつ人ひとが十分じゅうぶんにいたのか、上層じょうそう部ぶに要望ようぼうや意見いけんを言いえる状況じょうきょうだったかなども確認かくにんしてほしい」と述のべました。

山中やまなか伸介しんすけ委員いいんは「現場げんばの職員しょくいんへのインタビューなどを踏ふまえると、東京とうきょう電力でんりょくの組織そしき的てきな要因よういんとして階層かいそう構造こうぞうや縦たて割わり構造こうぞうが強つよい。核かく物質ぶっしつ防護ぼうごの担当たんとうグループが孤立こりつ化かしている状況じょうきょうなどが推測すいそくできる」と述のべ、東京とうきょう電力でんりょくの組織そしき的てきな構造こうぞうを把握はあくするよう求もとめました。

更さら田た豊志とよし委員いいん長ちょうは「再発さいはつ防止ぼうし策さくなど、報告ほうこく書しょは本社ほんしゃが整ととのえた内容ないようだという色彩しきさいが極きわめて強つよい。もし、現場げんばが報告ほうこく書しょを書かいたらどのような内容ないようになったのか。上うえからの視点してんで見みるものと、下したからの視点してんは異ことなる。核かく物質ぶっしつ防護ぼうごのレベルを決きめるのは現場げんばなので、報告ほうこく書しょに過剰かじょうに引ひきずられず、徹底てってい的てきに現場げんばの把握はあくに努つとめ、防護ぼうごレベルが達成たっせい、維持いじされているか見みてもらいたい」と述のべ、現場げんばの把握はあくに重点じゅうてんを置おくよう強つよく求もとめました。

松野まつの官房かんぼう長官ちょうかん「東京とうきょう電力でんりょくは検査けんさに真摯しんしに対応たいおうを」

松野まつの官房かんぼう長官ちょうかんは閣議かくぎのあとの記者きしゃ会見かいけんで「東京とうきょう電力でんりょくは、検査けんさに真摯しんしに対応たいおうし、核かくセキュリティー体制たいせいの再さい構築こうちくに向むけて取り組とりくんでいただきたい」と述のべました。

そのうえで、記者きしゃ団だんが原子力げんしりょく政策せいさくの信頼しんらい回復かいふくにどう取り組とりくむか質問しつもんしたのに対にたいし「エネルギー基本きほん計画けいかくに基もとづき、原子力げんしりょくに関にかんする丁寧ていねいな公聴こうちょうや広報こうほうの展開てんかいと、立地りっち地域ちいきとの丁寧ていねいな対話たいわなど、国民こくみんや自治体じちたいなどとの信頼しんらい関係かんけいの構築こうちくに向むけた取り組とりくみを進すすめていく。まずは、エネルギー政策せいさくを所管しょかんする経済けいざい産業さんぎょう省しょうを中心ちゅうしんに原発げんぱつ立地りっち地域ちいきとの対応たいおうを進すすめていく」と述のべました。