神奈川県座間市で
男女9
人を
殺害した
罪などに
問われ、
死刑が
確定した
白石隆浩死刑囚に27
日午前、
刑が
執行されました。
白石隆浩死刑犯因在神奈川縣座間市殺害9名男女等罪行,已被判處死刑,於27日上午執行死刑。
死刑の
執行は2022
年7
月以来で、
石破内閣の
発足後、
初めてです。
自2022年7月以來首次執行死刑,這也是石破內閣成立後的首次。
白石隆浩死刑囚(34)は、2017年(平成29年)に神奈川県座間市のアパートで男女9人の遺体が見つかった事件で、被害者をSNSで誘い出して性的暴行をしたうえ殺害し、現金を奪ったなどとして強盗殺人などの罪に問われ、死刑が言い渡されました。
白石隆浩死刑犯(34歲)在2017年(平成29年)於神奈川縣座間市的公寓內發生的案件中,被發現有9名男女的遺體。他透過社群網站(SNS)引誘被害人,對其進行性侵後殺害,並搶奪現金等,因此被控以強盜殺人等罪名,最終被判處死刑。
白石死刑囚の弁護士が判決を不服として東京高等裁判所に控訴しましたが、その後、本人が取り下げ、刑が確定していました。
白石死刑犯的律師因對判決不服,向東京高等法院提出上訴,但之後本人撤回了上訴,刑罰已經確定。
そして、27日午前、収容されていた東京拘置所で、白石死刑囚に刑が執行されました。
然後,在27日上午,被收容於東京拘留所的白石死刑犯被執行了死刑。
法務省によりますと、死刑の執行は、東京 秋葉原で7人が殺害された無差別殺傷事件で、死刑が確定していた加藤智大死刑囚に2022年7月に執行されて以来になります。
根據法務省的說法,自從2022年7月對在東京秋葉原發生的隨機殺人事件中,已確定死刑的加藤智大死刑犯執行死刑以來,這是首次執行死刑。
死刑の執行は石破内閣の発足後、初めてです。
今回の執行により全国の拘置所に収容されている死刑囚は105人となりました。
因本次執行,全國拘留所內收容的死刑犯人數達到105人。
このうち再審・裁判のやり直しを求めている人は49人だということです。
鈴木法相「慎重な検討を加えた上で執行命令」
27日午前10時半ごろ臨時の記者会見を行った鈴木法務大臣は、今回の執行の命令書には今月23日に署名したことを明らかにしました。
鈴木法務大臣於27日上午10點半左右召開臨時記者會,表示在經過審慎考慮後下達了執行命令,並透露本次執行的命令書已於本月23日簽署。
そして「本件は自己の性的、金銭的要求を満たすなどという、誠に身勝手な理由から2ヶ月の間に9名の被害者、尊い人命が奪われるといった極めて重大な結果を発生させ、社会に大きな衝撃と不安感を与えた事件だ。
而且「本案是因為為了滿足自己性的、金錢上的需求等極其自私的理由,在兩個月內造成9名受害者、寶貴生命被奪走這樣極為嚴重的結果,給社會帶來了極大的衝擊與不安的事件。」
命を
奪われた
被害者はもちろん、ご
遺族にとっても
無念この上ない事件と
承知している」と
述べました。
我明白這對於被奪去生命的受害者當然不用說,對於遺屬來說也是極其遺憾的事件。
その上で「本件は裁判で十分な審理を経た上で死刑判決が確定した。
在此基礎上,「本案是在經過充分審理後,由法院確定死刑判決的。」
以上の
事実を
踏まえ、
慎重の
上にも
慎重な
検討を
加えた
上で
執行を
命令した。
基於以上事實,在經過極為謹慎的審慎考慮後,下達了執行命令。
死刑は
人の
生命をたつ
極めて重大な
刑罰であり、
当然、
慎重な
態度で
臨んでいかなくてはならない。
死刑是一種剝奪人類生命的極為嚴重的刑罰,因此理所當然必須以謹慎的態度來面對。
一方で、
法治国家として、
裁判で
確定した
刑の
執行は
厳正に
行われなくてはならない」と
述べました。
另一方面,作為法治國家,經由法院確定的刑罰必須嚴格執行。
そして死刑制度の存廃をめぐる議論に関連し「凶悪犯罪がいまだにあとをたたない状況にあり、著しく重大な凶悪事件を犯した者には死刑を科すことはやむをえないといった国民世論があると承知している。
並且與死刑制度存廢的討論相關,我了解到國民輿論認為,在兇惡犯罪依然層出不窮的情況下,對於犯下極其重大兇惡案件的人,判處死刑是無可避免的。
私どもとしては
死刑を
廃止することは
適当ではないと
考えている」と
述べました。
弁護人 3日前に面会 所内での生活の話など
裁判で主任弁護人を務めた大森顕弁護士は、死刑判決が確定したあとも半年から1年に1回の頻度でこれまでに5、6回面会したということです。
辯護人三天前會面,談及在所內的生活等。曾在審判中擔任主任辯護人的大森顯律師表示,死刑判決確定後,他以每半年到一年一次的頻率,至今已會面過五、六次。
そして、3日前にも20分間、面会していていつもと変わらない様子で拘置所内での生活の話などをしていたということです。
而且,三天前也曾面會過20分鐘,據說他在拘留所內的生活和往常一樣,沒有什麼異樣。
死刑執行を受けて「突然のことなのでコメントがすぐには浮かばない。
因為突然執行死刑,所以一時之間想不到可以評論的話。
じっくり考えたい」と
話しています。
被害者の父親「生きて罪を考える時間あった方がいい」
刑が執行されたことについて、殺害された福島市の当時17歳、高校3年の女子生徒の父親は「何も変わりません。
受害者的父親:「能夠活著思考自己的罪行會比較好。」對於刑罰已經執行這件事,被殺害的福島市當時17歲、高中三年級女學生的父親表示:「什麼都沒有改變。」
ふだんと
一緒です。
死刑で
簡単に
命を
落とすよりは
生きて
自分のやった
罪を
考える時間があった
方がいいのではないかと
思っている」と
話しました。
我認為,與其因死刑而輕易失去性命,不如活著有時間思考自己所犯下的罪行。
被害者の知人「『やっとか』という気持ち」
殺害された横須賀市の当時20歳の男性の友人はNHKの取材に対し「亡くなった男性は、自分にとってかわいい弟のような存在だった。
被害者的熟人:「終於發生了嗎」的心情——橫須賀市當時20歲被殺害男性的朋友在接受NHK採訪時表示:「去世的男性對我來說就像是可愛的弟弟一樣的存在。」
死刑が
確定してから
執行されるまで
長いと
感じていて『やっとか』という
気持ちだ」と
話していました。
他表示:「我覺得從死刑確定到執行之間的時間很長,心裡想著『終於要執行了嗎』。」
フリージャーナリスト「結局 目的は分からなかった」
白石死刑囚と接見して本を執筆したことがあるフリージャーナリストの渋井哲也さんは「断られることも多かったが3回接見することができた。
自由記者:「結果還是不明白他的目的。」曾與死刑犯白石會面並撰寫過相關書籍的自由記者澀井哲也表示:「雖然經常被拒絕,但還是有三次能夠會面的機會。」
会った
印象は
凶悪事件を
犯す人間というより
普通の
青年という
印象だった」と
話していました。
他說:「見面的印象,與其說是會犯下兇惡事件的人,更像是一個普通的年輕人。」
事件を起こした目的について尋ねたところ、白石死刑囚は「殺人が目的ではなくお金を出してくれる女性を探していた」と話していたということです。
當被問及犯案的目的時,白石死刑犯表示:「我的目的並不是殺人,而是想找願意給我錢的女性。」
ただ渋井さんは「ターゲットとなったのは10代や20代の若者で、お金もなく、結果として殺害に至っている。
只是澀井先生表示:「成為目標的是10多歲到20多歲的年輕人,沒有錢,結果導致了殺害事件。」
接見で
話していた
目的と、
実際に
行われた
犯行の
手段が
乖離していると
感じた。
我覺得在接見時所談論的目的,與實際犯案時所採取的手段有所脫節。
裁判の
傍聴や
接見を
重ねても
この点は
結局、
分からなかった。
今後、
同じような
事件を
防ぐための
検証として、
もう少し詳しく
知りたかった」と
話していました。
作為今後防止類似事件發生的檢證,他表示「還想更詳細地了解一下」。
現場近くの人「近所の付き合いで防ぐことも」
白石隆浩死刑囚が住んでいた神奈川県座間市のアパートの近くに住む70代の女性は「刑の執行は事件の遺族のことを考えると当然かと思う。
住在神奈川縣座間市白石隆浩死刑犯曾經居住的公寓附近的一位70多歲女性表示:「從與鄰居的交流來看,有時候可以防止這些事情發生。考慮到事件受害者遺族的感受,我認為執行死刑是理所當然的。」
この地域に30
年以上、
住んでいるが、
あんな恐ろしい事件は
初めてだった。
我在這個地區住了三十年以上,從來沒有遇過那麼可怕的事件。
プライバシーが
尊重される
世の中だが、
近所の
付き合いで
このような
事件を
防ぐことも
できるのではないか」と
話していました。
雖然現今社會重視隱私,但也有人表示:「透過鄰里間的交流,也許能防止這類事件的發生。」
きっかけはSNS 社会に大きな衝撃
白石隆浩死刑囚(34)が逮捕されたのは2017年。
契機是社群媒體,對社會造成巨大衝擊。白石隆浩死刑犯(34歲)是在2017年被逮捕的。
SNSをきっかけにした連続殺人事件が発覚し、社会に大きな衝撃を与えました。
因社群網站而引發的連續殺人事件被揭發,對社會造成了極大的衝擊。
行方不明になっていた女性の家族からの情報提供をきっかけに警視庁の捜査員が白石死刑囚のアパートの部屋を訪ねたところ、9人の遺体が見つかりました。
因為失蹤女性家屬提供的情報,警視廳的搜查人員前往白石死刑犯的公寓房間時,發現了9具遺體。
亡くなったのは高校生や大学生など15歳から26歳までの男女9人でした。
死去的是高中生、大學生等,年齡介於15歲至26歲的9名男女。
SNSに「死にたい」などと書き込んだのをきっかけに次々に部屋に誘い込まれ、2か月の間に相次いで殺害されました。
因在社群網站上寫下「想死」等訊息,成為被一個接一個誘騙到房間的契機,並在兩個月內接連遭到殺害。
白石死刑囚は9人を殺害し現金を奪ったなどとして強盗殺人などの罪で起訴されました。
白石死刑犯因殺害9人並搶奪現金等行為,被以強盜殺人等罪名起訴。
起訴内容認め 1審判決後に控訴取り下げ
裁判は2020年9月に始まり、白石死刑囚は、起訴された内容を全面的に認めました。
承認起訴內容 一審判決後撤回上訴,審判於2020年9月開始,白石死刑犯對於所被起訴的內容全部承認。
一方、弁護士は「被害者は殺害されることを承諾していた」として、強盗殺人罪に比べて法定刑が軽い承諾殺人の罪にとどまると主張しました。
另一方面,律師主張「被害者已經同意被殺害」,因此僅構成法定刑較輕的承諾殺人罪,而非強盜殺人罪。
白石死刑囚は裁判で動機について「悩みを抱えた女性は口説きやすいと思い、ツイッターで『疲れた』『死にたい』などとつぶやく女性を狙った。
白石死刑犯在法庭上談及動機時表示:「我認為有煩惱的女性比較容易被說服,所以在推特上專門針對發表『累了』『想死』等內容的女性下手。」
お金にならな
そうであれば
性的暴行をして、
通報されるのを
防ぐため
殺害した」と
話しました。
如果覺得無法獲利,就會進行性侵,並為了防止被報警而將其殺害。
そのうえで「極刑でも構わないので早く裁判を終えて平穏な生活を送りたい」と述べました。
在此基礎上,他表示:「即使是死刑也沒關係,只希望能儘快結束審判,過上平靜的生活。」
2020年12月、1審の東京地方裁判所立川支部は「SNSの利用が当たり前となっている社会に大きな衝撃や不安感を与えた。
2020年12月,第一審的東京地方裁判所立川支部表示:「在SNS(社群網絡服務)使用已成為理所當然的社會中,造成了極大的衝擊與不安。」
9
人の
若く
尊い命が
奪われた
被害結果はきわめて
重大だ」と
述べ、
求刑どおり
死刑を
言い渡しました。
「9名年輕而寶貴的生命被奪走,造成的受害結果極為重大」,並依照檢方求刑,判處死刑。
弁護士は判決を不服として東京高等裁判所に控訴しましたが、その後、白石死刑囚本人が控訴を取り下げ、2021年1月、死刑が確定しました。
律師對判決不服,向東京高等法院提起上訴,但之後白石死刑犯本人撤回了上訴,於2021年1月,死刑判決確定。
NPO法人 代表「事件繰り返さないため 支援続ける」
生きづらさを抱える10代や20代の女性の支援を行っている東京 渋谷区のNPO法人「BONDプロジェクト」の橘ジュン代表は「事件当時、被害を受けた方と私たちへの相談者が重なって見えて急きょ、相談者の皆さんに連絡を取りました。
NPO法人代表:「為了不再重蹈事件,我們會持續提供支援」 東京涉谷區支援10多歲及20多歲感到生活困難女性的NPO法人「BOND計畫」代表橘Jun表示:「事件發生時,受害者與我們的諮詢者重疊在一起,所以我們緊急聯絡了所有的諮詢者。」
『
被害を
受けた
方の
相談を
受けられていたならば』と
思ったことを
覚えています」と
振り返りました。
我記得曾經想過「如果能夠接受受害者的諮詢就好了」。
また、橘代表は白石死刑囚と面会したときのことについて「なぜ自殺願望のある子を狙ったのかと尋ねると『彼女たちは話を聞いて欲しくて、僕に会いに来ていた』と話していました。
此外,橘代表在談到與白石死刑犯會面時表示:「當我問他為什麼針對有自殺傾向的孩子時,他說:『她們只是想有人聽她們說話,所以才來見我。』」
そして『
あなたみたいな
人に
誘い出されないために、
どうしたらいいのか』と
尋ねると『
僕につながる
前にあなたたちが
見つけたらいい。
然後我問他:「為了不被像你這樣的人引誘出去,該怎麼做呢?」他回答說:「在你們跟我聯繫上之前,你們應該自己發現才對。」
あなたたちの
支援は
必要だ』と
言われました。
死にたいと
言っている
人も
誰かに
話を
聞いて
欲しいのだと
改めて思ったし、
それ以降も
似たような
事件が
起きているので、
被害を
繰り返さないためになんとかしなければといけない
思いました。
我再次意識到,說想死的人其實也只是希望有人能聽他們說話,而且之後也發生了類似的事件,所以我覺得必須想辦法防止悲劇一再發生。
こうした
事件を2
度と
繰り返さないためにも『
死にたい』ということばでしか
誰かとつながることができない
人たちの
支援を
続けていきたいと
思います」と
話していました。
為了不再重蹈這樣的事件,我希望能繼續支援那些只能透過「我想死」這句話與他人連結的人們。