日本新闻: 【詳しく】台風上陸のおそれ改めてリスクの確認・備えを！

台風たいふう8号ごうはあす・27日にち、東北とうほくや関東かんとう甲信こうしんに接近せっきんし上陸じょうりくするおそれがあります。今回こんかいの台風たいふうについて気象庁きしょうちょうは、中心ちゅうしん付近ふきんやその北側きたがわで雨量うりょうが増ふえるおそれがあるとしていて、特とくに東北とうほく地方ちほうを中心ちゅうしんに雨あめが降り続ふりつづき警戒けいかいが必要ひつようだとしています。

大雨おおあめで引き起ひきおこされる災害さいがいは「洪水こうずい」や「土砂どしゃ災害さいがい」など地域ちいきによって異ことなりますが、自分じぶんの住すむ地域ちいきのリスクをあらかじめハザードマップで確認かくにんしておくことが重要じゅうようです。「洪水こうずい」を例れいにその具体ぐたい的てきな方法ほうほうをまとめました。

「ハザードマップ」の見方みかたは？

避難ひなんを判断はんだんするうえで参考さんこうになるのが自治体じちたいが作つくる「ハザードマップ」です。まずはパソコンやスマートフォンから確認かくにんする方法ほうほうです。

国土こくど交通こうつう省しょうが公開こうかいしている「重かさねるハザードマップ」は、洪水こうずいや土砂どしゃ災害さいがいのリスクがある場所ばしょを1つの地図ちずに重かさねて表示ひょうじすることができるサイトです。

サイトでは、まず知しりたい「災害さいがい種別しゅべつ」を選択せんたくします。洪水こうずいや土砂どしゃ災害さいがいなどのアイコンをクリックすると、災害さいがいのリスクがある場所ばしょが地図ちず上じょうに表示ひょうじされます。

そして画面がめん上部じょうぶのスペースに見みたい場所ばしょを入力にゅうりょくし、詳くわしく確認かくにんしたい場所ばしょをクリックするとその場所ばしょの災害さいがいリスクが把握はあくできます。

「ハザードマップ」のチェックポイント

自宅じたくが浸水しんすいの想定そうていされる範囲はんいにある時ときは浸水しんすいの深ふかさも確認かくにんしてください。想定そうていされる浸水しんすいの深ふかさが3m以上いじょうだと平屋ひらやは水没すいぼつ、2階かいにいても浸水しんすいします。

また「家屋かおく倒壊とうかい等とう氾濫はんらん想定そうてい区域くいき」に指定していされている範囲はんいでは、水位すいいが高たかく流れ出ながれでる水みずの速度そくども速はやいため建物たてものごと流ながされるおそれがあります。自宅じたくは大雨おおあめの際さいにとどまってもよい場所ばしょなのかあらかじめ確認かくにんしてください。

過去かこの「洪水こうずい」被害ひがいは…

続つづいて「洪水こうずい」の特徴とくちょうです。「洪水こうずい」の起おこり方かたや避難ひなんのタイミングは川かわの規模きぼによって変かわります。

中小ちゅうしょう河川かせん “水位すいい上昇じょうしょうが急激きゅうげき”

中小ちゅうしょう河川かせんは川幅かわはばが狭せまく、水位すいいが急激きゅうげきに上あがります。2016年ねんの台風たいふう10号ごうでは岩手いわて県けん岩泉いわいずみ町まちの小本こもと川がわで水位すいいが数すう時間じかんで上昇じょうしょうして氾濫はんらんし、川かわ沿ぞいの高齢こうれい者しゃ施設しせつが浸水しんすいして入居にゅうきょ者しゃ9人にんが死亡しぼうしています。

また、山やまあいでは水みずだけでなく流木りゅうぼくなどが建物たてものに被害ひがいを与あたえる危険きけん性せいもあります。

浸水しんすいが想定そうていされる場所ばしょにいる場合ばあい、自治体じちたいからの「高齢こうれい者しゃ等とう避難ひなん」が出でたら移動いどうに時間じかんのかかる高齢こうれい者しゃは移動いどうを開始かいしするなど早はやめの対応たいおうが必要ひつようです。

大だい河川かせん “広ひろ範囲はんいが長時間ちょうじかん浸水しんすい”

大おおきな川かわは、ひとたびあふれると広ひろい範囲はんいが長時間ちょうじかん浸水しんすいします。2015年ねんの関東かんとう・東北とうほく豪雨ごううでは鬼怒きぬ川がわの氾濫はんらんで茨城いばらき県けん常つね総そう市しの3分ぶんの1が浸水しんすいし、水みずがひくまでに10日にちかかりました。

大だい河川かせん “雨あめがやんだあと水位すいい上昇じょうしょうも”

雨あめがやんでからも水位すいいの上昇じょうしょうが続つづくことがあります。おととし・2019年ねんの台風たいふう19号ごうでは大雨おおあめの特別とくべつ警報けいほうが解除かいじょされてから氾濫はんらんが発生はっせいするケースが相次あいつぎ、福島ふくしま県けんの阿武隈あぶくま川がわ上流じょうりゅうでは特別とくべつ警報けいほうの解除かいじょから9時間じかん後ごに氾濫はんらんが確認かくにんされています。

一度いちど避難ひなんをしたら、雨あめがやんでも川かわの水位すいいや自治体じちたいの避難ひなん情報じょうほうを必かならず確認かくにんしてから戻もどるようにしてください。

ハザードマップで示しめされない場所ばしょでも注意ちゅうい

一方いっぽう、まだハザードマップに浸水しんすいの想定そうていが載のっていない中小ちゅうしょう河川かせんも多おおくあり、こうしたところで被害ひがいが出でる危険きけん性せいもあります。地図ちず上じょうにリスクが示しめされていなくても、川かわの近ちかくや低ひくい場所ばしょに住すむ人ひとは身の回みのまわりの状況じょうきょうや自治体じちたいの情報じょうほうに注意ちゅういし、より安全あんぜんな場所ばしょに移動いどうすることが重要じゅうようです。