日本新聞: 新型コロナ自宅療養の妊婦早産で新生児死亡千葉県知事検証へ

新型しんがたコロナ自宅じたく療養りょうようの妊婦にんぷ早産そうざんで新生児しんせいじ死亡しぼう千葉ちば県知事けんちじ検証けんしょうへ

Aug 19, 2021 13:08

Furigana

新型しんがたコロナウイルスの首都しゅと圏けんでの医療いりょう体制たいせいが危機きき的てきな状況じょうきょうとなる中なか、千葉ちば県けんで自宅じたく療養りょうよう中ちゅうの妊婦にんぷが入院にゅういん調整ちょうせいが行おこなわれたものの受け入うけいれ先さきが見みつからず、そのまま自宅じたくで出産しゅっさんし、赤あかちゃんが亡なくなったことが県けんなどへの取材しゅざいで分わかりました。千葉ちば県けんの熊谷くまがい知事ちじは「妊婦にんぷの方ほうも含ふくめて感染かんせん者しゃがなかなか入院にゅういんできない状況じょうきょうは重おもく受け止うけとめている」として、検証けんしょうを行おこなう考かんがえを示しめしました。

新型しんがたコロナに感染かんせんした妊婦にんぷの出産しゅっさんは、▽感染かんせん対策たいさくで手術しゅじゅつ時間じかんを短縮たんしゅくするため帝王ていおう切開せっかいを行おこなう準備じゅんびが必要ひつようだったり、▽生うまれた赤あかちゃんをすぐに隔離かくりすることが必要ひつようだったりして、対応たいおうできる病院びょういんが限かぎられ、入院にゅういん調整ちょうせいに時間じかんがかかるケースがみられています。

こうした中なか、県けんなどによりますと、妊娠にんしん8か月かげつの30代だいの妊婦にんぷは感染かんせんが確認かくにんされ、今月こんげつ15日にちから保健所ほけんじょなどで入院にゅういん調整ちょうせいが行おこなわれたものの受け入うけいれ先さきが見みつからず、自宅じたくで療養りょうようしていたということです。

しかし17日にち、出血しゅっけつがあったほか、呼吸こきゅう状態じょうたいが悪わるくなり、保健所ほけんじょやかかりつけの産婦人さんふじん科かなどが、再度さいど、医療いりょう機関きかんを探さがしたものの見みつからず自宅じたくで出産しゅっさんしたということです。赤あかちゃんは早産そうざんのため緊急きんきゅうの処置しょちが必要ひつようで、病院びょういんに救急きゅうきゅう搬送はんそうされましたが、亡なくなったということです。女性じょせいは命いのちに別状べつじょうはなかったということです。

熊谷くまがい知事ちじは定例ていれい会見かいけんで「妊婦にんぷの方ほうも含ふくめて感染かんせん者しゃがなかなか入院にゅういんできない状況じょうきょうは重おもく受け止うけとめている。産科さんかの医療いりょう機関きかんなどと連携れんけいを行おこない、どのようなサポートができるか検討けんとうしていく」と述のべ、検証けんしょうを行おこなう考かんがえを示しめしました。

加藤かとう官房かんぼう長官ちょうかん「妊産婦にんさんぷの搬送はんそう体制たいせいなど対応たいおう支援しえん」

加藤かとう官房かんぼう長官ちょうかんは、記者きしゃ会見かいけんで「亡なくなられた新生児しんせいじの方ほうに対にたいしてご冥福めいふくをお祈おいのり申し上もうしあげるとともに、ご遺族いぞくの方ほうにお悔おくやみを申し上もうしあげたいと思おもう。今回こんかい、こうした残念ざんねんな事案じあんが発生はっせいしたことから、厚生こうせい労働ろうどう省しょうにおいて詳細しょうさいを確認かくにんするとともに、各かく都道とどう府県ふけんに対にたいして、改あらためて妊産婦にんさんぷなどの搬送はんそう体制たいせいや入院にゅういん体制たいせいの確保かくほについて具体ぐたい的てきな対応たいおうを求もとめていく。政府せいふとして、必要ひつような支援しえんをしっかり行いっていきたい」と述のべました。

一方いっぽう、記者きしゃ団だんから「『医療いりょう崩壊ほうかい』が起おきているという認識にんしきはないのか」と問とわれたのに対にたいし、加藤かとう官房かんぼう長官ちょうかんは「『医療いりょう崩壊ほうかい』という言葉ことばは、いろいろ使つかわれているが、医療いりょうが大変たいへん厳きびしい状況じょうきょうになってきているというのは事実じじつだと思おもう」と述のべました。