ロシアのラブロフ
外相はNATO=
北大西洋条約機構を
これ以上拡大させないことを
法的に
要求していること
に対し、
アメリカから
建設的な
回答がなければロシアは
対抗手段をとると
警告しました。
緊張が続くウクライナ情勢をめぐり先週21日、ロシアのラブロフ外相はアメリカのブリンケン国務長官と会談し、NATOをこれ以上拡大させないとするロシアの要求に対しアメリカ側は今週書面で回答するとしています。
これについてラブロフ外相は26日、議会の演説の中で「建設的な回答がなく欧米諸国が引き続き攻撃的な路線を続けるのであればロシアは必要な措置を講じる」と述べ、具体的には言及しなかったものの対抗手段をとると警告しアメリカに譲歩を迫りました。
またラブロフ外相はプーチン大統領が最近キューバやベネズエラ、ニカラグアなど中南米の首脳と電話会談を行ったとしたうえで「経済や軍事技術などを含むあらゆる分野で戦略的なパートナーシップを深めた」と強調しました。
アメリカの裏庭とも言われる中南米の反米の国と連携することで、アメリカのバイデン政権に揺さぶりをかけるねらいもあるとみられます。
一方、バイデン大統領がロシアがウクライナに侵攻した場合、プーチン大統領個人への制裁も検討するという考えを示したことについて、ロシア大統領府のペスコフ報道官は26日「ロシアの指導者にとって痛みを伴わないが政治的には破滅的なものだ」としてアメリカを批判しました。
ロシア黒海艦隊 軍事演習 NATOけん制か
ロシア
海軍の
黒海艦隊は26
日、ウクライナ
南部に
面した
黒海で
軍事演習を
開始したと
発表しました。
黒海艦隊によりますと、演習にはフリゲート艦や揚陸艦など20隻以上の艦船が参加しロシアが一方的に併合したウクライナ南部のクリミア半島の軍港、セバストポリなどを出港し海上での防空態勢の確認などを行うとしています。
ロシアは隣国ウクライナとの国境周辺に軍の部隊を大規模に展開させるとともに軍事演習も繰り返しています。
プーチン大統領はこれまでもNATO=北大西洋条約機構が黒海で演習を行うなど緊張を高めてきたと批判していて、ウクライナ情勢をめぐって緊張が続く中、今回の軍事演習もNATOをけん制するねらいがあるものとみられます。