日本新聞: ウクライナ軍バフムトで前進か専門家“反転攻勢はこれから”

ウクライナ軍ぐんバフムトで前進ぜんしんか専門せんもん家か“反転はんてん攻勢こうせいはこれから”

Jul 9, 2023 07:07

Furigana

ウクライナでは東部とうぶの拠点きょてんバフムトでウクライナ軍ぐんが前進ぜんしんしているという見方みかたが出でています。

ロシアによる軍事ぐんじ侵攻しんこうから8日にちで500日にちとなるなか、ウクライナ側がわは領土りょうど奪還だっかんに向むけた反転はんてん攻勢こうせいを本格ほんかく化かさせたい構かまえです。

ウクライナ軍ぐんは先月せんげつ上旬じょうじゅんから反転はんてん攻勢こうせいを続つづけていて、戦況せんきょうを分析ぶんせきするイギリス国防省こくぼうしょうは「過去かこ7日間にちかん、バフムトが激戦げきせん地ちの1つとなった。ウクライナ軍ぐんはバフムトの北きたと南みなみで着実ちゃくじつに前進ぜんしんした」と指摘してきしました。

アメリカのシンクタンク「戦争せんそう研究所けんきゅうじょ」も7日にち「ウクライナ軍ぐんはバフムトで戦術せんじゅつ的てきに重要じゅうような進展しんてんを果はたした」としていて、ロシアが5月つきに掌握しょうあくを宣言せんげんした東部とうぶの拠点きょてんバフムトでウクライナ軍ぐんが前進ぜんしんしているという見方みかたが出でています。

ロシアの安全あんぜん保障ほしょうや核かく戦略せんりゃくに詳くわしい軍事ぐんじ専門せんもん家かのユーリー・フョードロフ氏しはNHKのインタビューに対にたいし「ウクライナは12の旅団りょだんを投入とうにゅうする予定よていとされるが、戦闘せんとうに参加さんかしているのは3つの旅団りょだんで、9つの旅団りょだんは温存おんぞんされている」と述のべ、反転はんてん攻勢こうせいはこれから本格ほんかく化かするという見方みかたを示しめしました。

そのうえで欧米おうべい諸国しょこくから戦車せんしゃだけでなく、戦闘せんとう機きやATACMSと呼よばれる地ち対地たいちミサイルなどの軍事ぐんじ支援しえんを得えられることが重要じゅうようだと指摘してきしました。

一方いっぽう、ロシア軍ぐんの侵攻しんこうも続つづいていて、東部とうぶドネツク州しゅうのリマンでは8日にち、ロシア軍ぐんからの攻撃こうげきで市民しみん7人にんが死亡しぼうし、ドネツク州しゅうのキリレンコ知事ちじは「ロシアのテロリストが市民しみんを攻撃こうげきし続つづけている」と強つよく非難ひなんしました。

こうしたなか、アメリカのバイデン政権せいけんは殺傷さっしょう能力のうりょくが高たかいクラスター爆弾ばくだんをウクライナに供与きょうよすると発表はっぴょうしましたが、ロシア外務省がいむしょうのザハロワ報道ほうどう官かんは8日にち、声明せいめいを発表はっぴょうし「アメリカは敵対てきたい行為こういへの関与かんよをさらに深ふかめている。クラスター爆弾ばくだんの供与きょうよはウクライナ軍ぐんの反転はんてん攻勢こうせいが失敗しっぱいしていることの絶望ぜつぼうの表あらわれだ」などと批判ひはんしています。

アメリカ政府せいふとしては、ウクライナの反転はんてん攻勢こうせいの本格ほんかく化かに向むけて後押あとおししたい考かんがえですが、使用しようを禁止きんしする国際こくさい条約じょうやくがあるクラスター爆弾ばくだんの供与きょうよについて、国際こくさい的てきな人権じんけん団体だんたいなどから批判ひはんの声こえも上あがっています。