今週に入ってからは、暑さで体調を崩して病院に運ばれる人は1日あたり5人前後とさらに増えていて、12日も屋外に長時間いた男性が熱中症の症状を訴え、意識がはっきりしない状態で病院に運ばれていました。
病院の救急科では、熱中症の疑いがある人でも、体温が38度以上あるときは感染の可能性があるとして、医師や看護師は防護服を着て検査などを行っています。
病院では、熱中症で重症化した場合などに入院できるベッド数を11日から増やして対応にあたっていますが、熱中症や新型コロナの患者がさらに増えれば、受け入れ態勢がひっ迫しかねないとしています。
測定器は熱中症の危険度を5段階に分けて表示するもので、保育園では一番上の「原則中止」と2番目の「厳重警戒」だった場合には外で遊ばせないことにしています。
測定器を購入するまでは保育園が気温などを参考に外で遊ばせるか決めていましたが、より具体的な指標をもとに判断できるようになったということです。
勝田保育園の丸山純園長は「熱中症は大人の配慮で防げるものだと思うので、しっかりと防いで、子どもを病気なく帰すことを大切にしていきたい」と話していました。
西日本と北日本でも気温が上がり、名古屋市で34.6度、大阪市で33.3度、仙台市で32.9度、福岡市で32.6度などと厳しい暑さとなりました。 夜になっても気温が下がらず、13日の朝にかけて西日本と東日本を中心に各地で気温が25度を下回らない熱帯夜が予想されています。
引き続き、熱中症への警戒を続けてください。
国際医療福祉大学成田病院の志賀隆 救急科部長に聞きました。
マスクの着用は個人の判断に委ねられていますが、特に暑い時期に運動をする時には忘れずに外すようにしてください。 通勤や通学などの際も屋外であれば基本的には着用の必要はないといいます。 そのうえで、基本的な熱中症対策を心がけ、 ▽気温が35度以上の猛暑日や熱中症警戒アラートが出ているときは、できるだけ外出を控える ▽どうしても避けられない屋外での活動があるときには、1時間に1回など定期的に休憩することも大事だといいます。 このほか、 ▽帽子や日傘を利用したり涼しい服を着たりすること ▽こまめに水分補給するなどの対策も有効です。
▽できるだけ換気の良いところで ▽大声での会話は避ける ▽体調が悪いときは参加を自粛するといったこれまでの基本的な感染対策を守ることが重要です。 そのうえで、室内であっても汗をかき、体に負担がかかることもあるため、 ▽こまめに水分や塩分を補給すること ▽活動は自身の体調を判断しながら適度な範囲で行うこと ▽室内の温度は28度以下が望ましいとされていることから、自宅ではエアコンはためらわずに使うことを心がけるようにしてください。
このため、水分の摂取ものどが渇いてからでは遅いので、保護者や年長者がこまめに水分をとらせる必要があります。 また、高齢者は自身の体調の変化をうまく伝えられないケースがあり誰かが注意してあげる必要があります。
患者を涼しい場所に移して、すぐに119番をしてください。 熱中症の症状がひどくて、歩けなくなっている場合や、吐き気などで水分がとれない場合は点滴が必要となりますので、救急車を呼ぶことを早めに検討してください。
相談が難しい場合や判断に迷った場合は、必要な対応について詳しく教えてくれる電話相談窓口があります。 ▼#7119(救急要請相談) すぐに病院に行ったほうがよいか、救急車を呼ぶべきかを悩んだり、ためらったりした時にかけます。 ▼#8000(こども医療相談) こどもの症状に保護者がどう対応したらいいか判断に迷った時、家庭での対処方法や状態の観察ポイントを詳しく知りたい時にかけます。 ▼このほか、自治体の電話相談窓口もあります。自治体や地域によって実施状況や受け付け時間が異なりますのでご確認ください。
猛暑から子どもたちを守るために
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