JLPT N1 – Reading Exercise 81

#308
Furigana

つぎのAとBは、日本にほん外来語がいらいご外国語がいこくご使用しよう増加ぞうかしていることについての意見いけんである。のちいにたいするこたえとしてもっともよいものを、1・2・3・4からひとえらびなさい。



企業きぎょうのような組織そしきでは、上下関係じょうげかんけい年齢ねんれい性別せいべつなどのさまざまな要因よういんにより、普段ふだんからメンバー全員ぜんいんがフラットにはなえる雰囲気ふんいきがない場合ばあいすくなくありません。さらに、会議かいぎになると、だれかにたいする遠慮えんりょや、ライバルしんなどが作用さようして、メンバーからまったく発言はつげんなかったり、はなし平行線へいこうせんのまますりわない、などといったことがこってしまいます。

こうした状況じょうきょう活性化かっせいかさせて、メンバー全員ぜんいんでアイデアをしていくために重要じゅうようなのが、チームリーダーからメンバーへ質問しつもんをすることです。

チームリーダーという立場たちばになると、ついつい、自分じぶんかんがえやこたえを、メンバーに提示ていじしてしまいがちですが、そうやって結論けつろんてして予定調和よていちょうわになりがちです。

チームで創造的そうぞうてきなアイデアをしていくためには、メンバーの内側うちがわにあるものをすことが重要じゅうようであり、そのきっかけをあたえるのが「質問しつもん」なのです。

博報堂はくほうどうブランドデザイン「チームのアイデアりょく。―アイデアがるチームになるための5つのステップ」による)



組織そしきちからかすには、メンバー同士どうし積極的せっきょくてき意見交換いけんこうかんかせない。しかし再三さいさん会議かいぎおこなわれるものの、役職やくしょく人間関係にんげんかんけいにしすぎて積極的せっきょくてき議論ぎろんにならず、生産性せいさんせいがないというこえかれる。こうした状況じょうきょう打開だかいするために、リーダーは会議かいぎでどうすべきか。

まずリーダーが自身じしん明確めいかくなビジョンをメンバーに提示ていじし、それについてひろ意見いけんもとめることが大切たいせつだ。目標もくひょうがはっきりさだまっていて、それにけて具体的ぐたいてき方策ほうさくるという議論ぎろんならば、メンバーも発言はつげんしやすい。また、さまざまな方向性ほうこうせい意見いけんひとつの結論けつろん収束しゅうそくさせられないという非効率ひこうりつ事態じたいけられる。リーダーは、目指めざすべき方向ほうこうしめし、メンバーと議論ぎろんふかめていけるつくることが重要じゅうようだ。

フラットに:ここでは、対等たいとう

えててして:ともすれば

予定調和よていちょうわ:ここでは、無難ぶなんなもの

Vocabulary (41)
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1
企業の問題点として、AとBが共通して指摘している点は何か。
1. 社内の人間関係が悪いこと
2. 社内で無駄な会議が多すぎること
3. 社内会議で活発な議論が行われないこと
4. 社内会議の結論が業績向上に結びつかないこと
2
会議でのリーダーの姿勢について、AとBはどのように述べているか。
1. AもBも、メンバーから出た意見をうまく調整することが重要だと述べている。
2. AもBも、自身の意見は控えて、質問でメンバーの意見を引き出すことが重要だと述べている。
3. Aはメンバー同士で話し合うことが重要だと述べ、Bは自身の考えを示してメンバーも意見を求めるべきだと述べている。
4. Aは質問をしてメンバーの意見を集めるべきだと述べ、Bは目標を明確に示して議論を進めることが重要だと述べている。