キツネとネコ

Name: キツネとネコ
Channel: hukumusumeamame

A Fox and a Cat

3868 view

キツネとネコ
むかしむかし、ある森の中で、
ネコはキツネとバッタリ出会いました。
ネコはニコニコしながら、キツネに話しかけます。
「こんにちは、キツネさん。
狩りの方はうまくいっていますか？
この頃獲物が少なくなって、狩りがやりにくくなりましたね。
でもキツネさんは頭が良いから、きっとどんな時でもうまくやっていらっしゃるんでしょうね」
するとキツネはネコをジロジロとながめてから、めんどくさそうに返事をしました。
「ぼくがうまくやっているかだって？
まあ、きみに比べたら少しはね。
で、きみはどんなやり方を知っているの？」
「わたしは、イヌから逃げる方法を
たった１つしか知らないんです」
「どんな？」
ネコは、恥ずかしそうに答えました。
「もしイヌが追いかけて来たら、すぐ木に登る。
それだけです」
「へー、それだけ」
キツネは、大げさに驚きました。
「ぼくは逃げ方だけでも、百以上のやり方を知ってるぜ。
それから、相手をワナに引っかける技もね。
みんな、ぼくの知恵袋の中に入っているんだ。
あわれなネコくん、１つ教えてあげようか？」
キツネが得意になって、夢中でしゃべっている時です。
いつの間にかイヌを４匹連れた狩人が、すぐそばまで来ていました。
ネコは素早く、木に登りました。
これで安心、
木の枝や葉っぱがネコをスッポリと覆い隠してくれます。
「キツネさん、はやく知恵の袋を開けなきゃ！」
ネコが言った時にはもう遅く、
キツネはイヌに捕まってしまいました。
「キツネさん、どうして？
百以上のやり方を、知っているのに。
あっ、そうか。
どのやり方にするのか迷っているうちに、
捕まってしまったんだ。
わたしはたった１つしか逃げ方を知らなくて、
助かったよ」
ネコはつぶやいて、
「ホッ」とため息をつきました。

キツネとネコ

キツネ
むかしむかし、ある森の中で、

むかし

森

中
ネコはキツネとバッタリ出会いました。

キツネ

出会う
ネコはニコニコしながら、キツネに話しかけます。

キツネ

ニコニコ

ながら

話しかける
「こんにちは、キツネさん。

キツネ

こんにちは
狩りの方はうまくいっていますか？

うまい

方

狩り
この頃獲物が少なくなって、狩りがやりにくくなりましたね。

頃

獲物

少ない

狩り

にくい
でもキツネさんは頭が良いから、きっとどんな時でもうまくやっていらっしゃるんでしょうね」

キツネ

いらっしゃる

うまい

きっと

どんな

時

良い

頭
するとキツネはネコをジロジロとながめてから、めんどくさそうに返事をしました。

キツネ

すると

返事

ながめる
「ぼくがうまくやっているかだって？

うまい

だって
まあ、きみに比べたら少しはね。

比べる

少し
で、きみはどんなやり方を知っているの？」

どんな

知る

やり方
「わたしは、イヌから逃げる方法を

逃げる

方法

わたし
たった１つしか知らないんです」

たった

知る
「どんな？」

どんな
ネコは、恥ずかしそうに答えました。

答える

恥ずかしい
「もしイヌが追いかけて来たら、すぐ木に登る。

来る

木

登る

追いかける
それだけです」

それだけ
「へー、それだけ」
キツネは、大げさに驚きました。

キツネ

驚く

大げさ
「ぼくは逃げ方だけでも、百以上のやり方を知ってるぜ。

以上

逃げる

方

知る

百

やり方
それから、相手をワナに引っかける技もね。

相手

それから

技

引っかける
みんな、ぼくの知恵袋の中に入っているんだ。

みんな

中

入る

知恵袋
あわれなネコくん、１つ教えてあげようか？」

あげる

教える
キツネが得意になって、夢中でしゃべっている時です。

キツネ

得意

しゃべる

時

夢中
いつの間にかイヌを４匹連れた狩人が、すぐそばまで来ていました。

連れる

来る

いつの間にか

匹

狩人
ネコは素早く、木に登りました。

素早い

木

登る
これで安心、

安心
木の枝や葉っぱがネコをスッポリと覆い隠してくれます。

枝

くれる

覆う

隠す

木

葉っぱ
「キツネさん、はやく知恵の袋を開けなきゃ！」

キツネ

袋

知恵

開ける

はやい
ネコが言った時にはもう遅く、

時

言う

遅い
キツネはイヌに捕まってしまいました。

キツネ

しまう

捕まる
「キツネさん、どうして？

キツネ

どうして
百以上のやり方を、知っているのに。

以上

知る

百

やり方
あっ、そうか。
どのやり方にするのか迷っているうちに、

迷う

やり方
捕まってしまったんだ。

しまう

捕まる
わたしはたった１つしか逃げ方を知らなくて、

逃げる

方

たった

知る

わたし
助かったよ」

助かる
ネコはつぶやいて、

つぶやく
「ホッ」とため息をつきました。

ため息