竹の子のおとむらい

Name: 竹の子のおとむらい
Channel: hukumusumeamame

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竹の子のおとむらい
一休さんのとんち話
むかしむかし、
一休さんと言う、とんちで評判の小僧さんがいました。むかしむかし
一休さんのお寺の竹やぶの隣にはお屋敷があり、
最近、お侍が引っ越してきました。
ある日の事、
一休さんが庭そうじをしていると、隣の侍が竹の子の皮をザルに入れてきて、こう言ったのです。
「こやつらは、わしの屋敷にあいさつもなしに生えてきよった。
武士の屋敷に勝手に入るとは、まこと無礼な奴。
よってこのわしが、刀にかけてやった。
無礼者の体は、このわしがとむらってやる。
だから残った着物は、お前のところに返してやろう」
それを聞いて一休さんは、腹を立てました。
お寺の竹の子をひとりじめして、いらない皮だけ持って来るなんて！
ようし、みていろ
一休さんがお侍の屋敷に行くと、ちょうど竹の子がゆであがるところでした。
一休さんは、ぺこりと頭を下げて、侍のところへ行くと言いました。
「お侍さま。
たとえ竹の子であっても、命ある物はお経をあげてとむらってやらねばなりません。
ですから、この竹の子の体を、お寺に持って帰りますね」
「なぬっ？」
「それともお侍さまが、竹の子の為にお経をあげてくださいますか？」
「いや、それは・・・」
お侍はお経の言葉を知らないので、仕方なく
ゆであがった竹の子を一休さんに差し出して言いました。
「わかった。
持って帰るがよい。
そうか、お前があの一休だな」
こうしてゆでた竹の子を手に入れた一休さんは、お寺で簡単なお経をあげると、
あとはみんなでおいしく食べたのでした。
おしまい

竹の子のおとむらい

竹の子

とむらう
一休さんのとんち話

一休

話
むかしむかし、

むかし
一休さんと言う、とんちで評判の小僧さんがいました。むかしむかし

一休

評判

言う

小僧
一休さんのお寺の竹やぶの隣にはお屋敷があり、

一休

隣

お寺

屋敷

竹やぶ
最近、お侍が引っ越してきました。

最近

引っ越す

侍
ある日の事、

日

事
一休さんが庭そうじをしていると、隣の侍が竹の子の皮をザルに入れてきて、こう言ったのです。

一休

皮

言う

入れる

隣

庭

侍

竹の子
「こやつらは、わしの屋敷にあいさつもなしに生えてきよった。

あいさつ

生える

屋敷
武士の屋敷に勝手に入るとは、まこと無礼な奴。

武士

入る

勝手

奴

屋敷

無礼
よってこのわしが、刀にかけてやった。

かける

刀

よって
無礼者の体は、このわしがとむらってやる。

礼者

無

体

とむらう
だから残った着物は、お前のところに返してやろう」

着物

だから

残る

返す

ところ

お前
それを聞いて一休さんは、腹を立てました。

一休

立てる

腹

聞く
お寺の竹の子をひとりじめして、いらない皮だけ持って来るなんて！

ひとり

皮

来る

持つ

なんて

お寺

竹の子
ようし、みていろ

ようし
一休さんがお侍の屋敷に行くと、ちょうど竹の子がゆであがるところでした。

一休

ちょうど

行く

ところ

屋敷

侍

竹の子
一休さんは、ぺこりと頭を下げて、侍のところへ行くと言いました。

一休

下げる

頭

言う

行く

ところ

侍

ぺこり
「お侍さま。

侍
たとえ竹の子であっても、命ある物はお経をあげてとむらってやらねばなりません。

あげる

命

たとえ

物

経

竹の子

とむらう
ですから、この竹の子の体を、お寺に持って帰りますね」

ですから

体

帰る

持つ

お寺

竹の子
「なぬっ？」
「それともお侍さまが、竹の子の為にお経をあげてくださいますか？」

あげる

くださる

為

それとも

経

侍

竹の子
「いや、それは・・・」
お侍はお経の言葉を知らないので、仕方なく

仕方

言葉

知る

経

侍
ゆであがった竹の子を一休さんに差し出して言いました。

ゆであがる

言う

差し出す

竹の子
「わかった。

わかる
持って帰るがよい。

帰る

持つ
そうか、お前があの一休だな」

一

お前

休
こうしてゆでた竹の子を手に入れた一休さんは、お寺で簡単なお経をあげると、

一休

あげる

簡単

こうして

ゆでる

入れる

手

お寺

経

竹の子
あとはみんなでおいしく食べたのでした。

みんな

おいしい

食べる
おしまい

おしまい