豪ごう新型しんがたフリゲート艦ふりげーとかん導入どうにゅう計画けいかく日本にっぽんの提案ていあんが最さい優先ゆうせん候補こうほと発表はっぴょう

政府せいふはオーストラリアが計画けいかくする新型しんがたフリゲート艦かんの導入どうにゅうに際さいし、海上かいじょう自衛隊じえいたいの最新鋭さいしんえいの護衛ごえい艦かん「もがみ」型がたをベースにした共同きょうどう開発かいはつを提案ていあんし、オーストラリア政府せいふは複数ふくすうの候補こうほから日本にっぽんとドイツに絞しぼり込こんで検討けんとうを進すすめてきました。

これについてオーストラリアのマールズ国防こくぼう相しょうは5日いつか、会見かいけんを開ひらき「もがみ型がたの艦艇かんていに絞り込しぼりこんだ」と述のべて、日本にっぽんの提案ていあんを選定せんていしたと発表はっぴょうしました。

マールズ国防こくぼう相しょうは「もがみ型がたはオーストラリアにとって最高さいこうの艦艇かんていだ」と述のべ、ステルス性せいやミサイル能力のうりょくのほか、少しょう人数にんずうで運用うんようできるなどと評価ひょうかしました。

その上うえで「今回こんかいの決断けつだんはオーストラリア海軍かいぐんが最高さいこうの能力のうりょくを持もつためのものであり、オーストラリアと日本にっぽんの2国にこく間かん関係かんけいにとっても非常ひじょうに重要じゅうような節目ふしめだ」と述のべ、日にち豪ごうの安全あんぜん保障ほしょう面めんでの関係かんけいがさらに深ふかまるきっかけになるという考かんがえを示しめしました。

オーストラリアは老朽ろうきゅう化かしたフリゲート艦かんに替かわり100億ひゃくおくオーストラリアドル、日本にっぽん円えんでおよそ9500億きゅうせんごひゃくおく円えんを投とうじて新あらたに最大さいだい11隻じゅういっせきを導入どうにゅうする計画けいかくで、正式せいしきに契約けいやくが結むすばれれば日本にっぽんにとってこれまでで最大さいだい規模きぼの防衛ぼうえい装備そうび品ひんの輸出ゆしゅつになります。

石破いしば首相しゅしょう“決定けっていを歓迎かんげいする”

石破いしば総理そうり大臣だいじんは旧きゅうツイッターの「X」にメッセージを投稿とうこうし「オーストラリア政府せいふは、わが国くにの『もがみ』型がた護衛ごえい艦かんの能力のうりょく向上こうじょう型がたをオーストラリア海軍かいぐんの次期じき汎用はんようフリゲートとして選定せんていした。

林はやし官房かんぼう長官ちょうかん「安保あんぽ協力きょうりょくをさらなる高たかみに引ひきあげる大おおきな一いち歩ほ」

林はやし官房かんぼう長官ちょうかんは閣議かくぎのあとの記者きしゃ会見かいけんで「オーストラリア政府せいふの決定けっていを歓迎かんげいしている。

その上うえで「最終さいしゅう的てきな契約けいやくの締結ていけつは年">来年らいねん初はじめを見込みこんでおり、締結ていけつに向むけて関係かんけい省庁しょうちょうや関係かんけい企業きぎょうと連携れんけいし官民かんみん一体いったいとなって取り組とりくんでいく」と述のべました。

中谷なかたに防衛ぼうえい相しょう「官民かんみん一体いったいとなって調整ちょうせいを加速かそく」

中谷なかたに防衛ぼうえい大臣だいじんは閣議かくぎのあとの記者きしゃ会見かいけんで「わが国くににとって特別とくべつな戦略せんりゃく的てきパートナーであるオーストラリアとの安全あんぜん保障ほしょう協力きょうりょくをさらなる高たかみに引き上ひきあげる大おおきな一いち歩ほとなるもので、決定けっていを歓迎かんげいする。

その上うえで「共同きょうどう開発かいはつや生産せいさんを通とおじてわが国くにの艦艇かんていの能力のうりょく向上こうじょうにも資しするもので、安全あんぜん保障ほしょう上じょうの極きわめて高たかい意義いぎがある。

専門せんもん家か「共通きょうつう認識にんしきが選定せんていにも影響えいきょうを与あたえている」

かつてオーストラリア国防こくぼう省しょうで装備そうび品ひんの調達ちょうたつに関かかわり、現在げんざいは安全あんぜん保障ほしょう関係かんけいのシンクタンクの代表だいひょうを務つとめるマイケル・シューブリッジ氏しは今回こんかいの選定せんていの背景はいけいに、オーストラリアの戦略せんりゃく上じょうのニーズとともに中国ちゅうごくを念頭ねんとうにした日にち豪ごうの安全あんぜん保障ほしょう戦略せんりゃくの共通きょうつう認識にんしきがあると分析ぶんせきしています。

このなかでシューブリッジ氏しはオーストラリアが保有ほゆうしているフリゲート艦かんは速度そくどが遅おそい上うえ、ミサイルの搭載とうさい数すうが少すくなく無人むじん機きの攻撃こうげきへの対応たいおうも十分じゅうぶんでないなどとして「老朽ろうきゅう化かしていて、とてもぜい弱じゃくで今いまある脅威きょういに対応たいおうできない。

その上うえで日本にっぽんの提案ていあんについて「1点いってん目めは非常ひじょうに優すぐれた艦艇かんていであること、2点にてん目めは早期そうきに調達ちょうたつできるという点てんだ」として護衛ごえい艦かんの能力のうりょくとともに調達ちょうたつのペースについてもオーストラリア側がわのニーズにあっているという認識にんしきを示しめしました。

さらに「中国ちゅうごくの存在そんざいが日にち豪ごうの共通きょうつうの安全あんぜん保障ほしょう上じょうの課題かだいである事実じじつは消きえない。

またオーストラリアとしては国内こくないの防衛ぼうえい装備そうび品ひんの生産せいさん基盤きばんの再さい整備せいびのほか、主おもな調達ちょうたつ先さきの欧米おうべいの国々くにぐにで生産せいさん能力のうりょくが追おいついていないという課題かだいがあると指摘してきしました。

その上うえで「軍事ぐんじ物資ぶっしのほとんどはアメリカから供給きょうきゅうされているが、アメリカのほかにも供給きょうきゅう源げんが必要ひつようになる」と話はなし、将来しょうらい的てきに日にち豪ごうで防衛ぼうえい産業さんぎょう分野ぶんやでの連携れんけいのすそ野のを広ひろげるきっかけになり得えるという考かんがえを示しめしました。