日本新聞: オミクロン株 BA.5対応ワクチンの使用承認厚生労働省

オミクロン株かぶ BA.5対応たいおうワクチンの使用しよう承認しょうにん厚生こうせい労働ろうどう省しょう

Oct 5, 2022 21:10

Furigana

新型しんがたコロナウイルスのオミクロン株かぶのうち、感染かんせんの主流しゅりゅうになっている「BA.5」に対応たいおうするワクチンについて、厚生こうせい労働ろうどう省しょうは国内こくないでの使用しようを正式せいしきに承認しょうにんしました。

今後こんご、必要ひつような手続てつづきを進すすめ、早はやければ10月つき中旬ちゅうじゅんにも接種せっしゅが始はじまる見通みとおしです。

オミクロン株かぶ対応たいおうの新型しんがたコロナウイルスのワクチンは、9月つき20日にちに「BA.1」に対応たいおうしたワクチンの接種せっしゅが始はじまっていますが、アメリカの製薬せいやく大手おおてファイザーは9月つき13日にち、現在げんざい感染かんせんの主流しゅりゅうになっている「BA.5」や「BA.4」、それに従来じゅうらいの新型しんがたコロナウイルスに対応たいおうするワクチンについて承認しょうにんの申請しんせいを提出ていしゅつしていました。

5日にち夜よるに開ひらかれた厚生こうせい労働ろうどう省しょうの専門せんもん家かによる部会ぶかいでは、このワクチンについて、体からだの中なかで作つくられるウイルスの働はたらきを抑おさえる「中和ちゅうわ抗体こうたい」の値ねの上昇じょうしょうが確認かくにんされ、「BA.5」を含ふくむ変異へんい株かぶに対にたいする予防よぼう効果こうかが期待きたいされると評価ひょうかし、安全あんぜん性せいについては影響えいきょうを及およぼす可能かのう性せいは低ひくいと考かんがえられるとして、国内こくないでの使用しようを了承りょうしょうし、その後そのご、厚生こうせい労働ろうどう省しょうが正式せいしきに承認しょうにんしました。

厚生こうせい労働ろうどう省しょうはおよそ4300万まん回分かいぶんのワクチンを来週らいしゅう以降いこう、自治体じちたいに配送はいそうする計画けいかくで、今後こんご、無料むりょうで受うけられる公的こうてき接種せっしゅに位置いちづけたうえで、早はやければ今月こんげつ中旬ちゅうじゅん以降いこう、接種せっしゅが始はじまる見通みとおしです。

接種せっしゅの計画けいかくは

厚生こうせい労働ろうどう省しょうはオミクロン株かぶ対応たいおうのワクチンについて、年末ねんまつ年始ねんしに懸念けねんされる感染かんせん拡大かくだいに備そなえて希望きぼうする人ひとが年内ねんないに接種せっしゅを終おえられるよう体制たいせいの整備せいびを進すすめています。

オミクロン株かぶの「BA.1」と従来じゅうらいのウイルスに対応たいおうする成分せいぶんが含ふくまれたワクチンはすでに9月つき20日にちから接種せっしゅが始はじまっていて、4日にちまでにおよそ56万まん人にんがファイザーとモデルナのワクチンを接種せっしゅしています。

一方いっぽう、今回こんかい了承りょうしょうされた「BA.5」「BA.4」などに対応たいおうするワクチンの自治体じちたいへの配送はいそう計画けいかくもすでに示しめされています。

10月つき10日にちから11月つき上旬じょうじゅんにかけてファイザーのワクチンおよそ4300万まん回分かいぶんが配送はいそうされる計画けいかくで、無料むりょうで受うけられる公的こうてき接種せっしゅに位置いちづけたうえで、今月こんげつ中旬ちゅうじゅん以降いこうに接種せっしゅが開始かいしできる見込みこみです。

また、2種類しゅるいのオミクロン株かぶ対応たいおうワクチンをあわせた11月つき上旬じょうじゅんにかけての配送はいそう量りょうはおよそ8000万まん回分かいぶんで、厚生こうせい労働ろうどう省しょうはどちらのワクチンもオミクロン株かぶに対にたいして従来じゅうらいのワクチンを上回うわまわる効果こうかが期待きたいされるほか、今後こんごの変異へんい株かぶにも効果こうかがある可能かのう性せいが高たかいとしています。

厚生こうせい労働ろうどう省しょうは、接種せっしゅの時期じきが来きた時点じてんで接種せっしゅできるオミクロン株かぶ対応たいおうのワクチンを接種せっしゅしてほしいとしています。

専門せんもん家か「接種せっしゅできる機会きかいを逃のがさずに接種せっしゅを」

新型しんがたコロナウイルスのオミクロン株かぶの1つ、「BA.5」に対応たいおうする成分せいぶんを含ふくむワクチンについて、臨床りんしょうウイルス学がくが専門せんもんでワクチンに詳くわしい北里きたざと大学だいがくの中山なかやま哲夫てつお特とく任にん教授きょうじゅは「現在げんざい、主流しゅりゅうとなっている『BA.5』に対にたいしては感染かんせんや発症はっしょうを防ふせぐ効果こうかは、今回こんかいのワクチンのほうが高たかいと思おもわれる」と話はなしています。

すでに接種せっしゅが始はじまっている「BA.1」対応たいおうのワクチンと「BA.5」対応たいおうのワクチンのどちらを接種せっしゅするかについては「『BA.1』と『BA.5』の違ちがいは従来じゅうらいのウイルスとその後そのごの変異へんいウイルスの違ちがいと比くらべると大おおきなものではない。『BA.1』対応たいおうのワクチンでも重症じゅうしょう化かを防ふせぐ効果こうかは十分じゅうぶん期待きたいできる。今いま、『BA.1』対応たいおうのワクチンを予約よやくしているのならそれを接種せっしゅすればいいのではないか。前回ぜんかいの接種せっしゅから5か月かげつたつころに『BA.5』対応たいおうのワクチンが実際じっさいに出回でまわるなら『BA.5』対応たいおうのワクチンを接種せっしゅすればいいだろう。接種せっしゅできる機会きかいを逃のがさずに接種せっしゅするというのが基本きほんだと思おもう」と述のべました。