逮捕されたのは、いずれもカンボジア国籍で、自称・群馬県大泉町の無職、テック・テェア容疑者(26)と、住居不定の無職、ル・ネム容疑者(29)です。
警察によりますと、去年10月の深夜、埼玉県寄居町の太陽光発電施設で銅線ケーブル560メートル、170万円相当を盗んだ疑いが持たれています。
当時、切断して盗み出した銅線ケーブルを車に積もうとした不審な2人組が近所の人に見つかり、ケーブルと車を残して逃げたということで、防犯カメラの映像などから2人が関わったとして、警察は5日に窃盗の疑いで逮捕しました。
車からは他人名義のナンバープレートが複数見つかり、ナンバーを付け替えながら移動していたとみられています。
警察は認否を明らかにしていません。
埼玉県内では去年1年間で太陽光発電施設の銅線ケーブルが盗まれる被害が344件確認され、警察は金属価格が高騰する中、窃盗グループがターゲットにしているとみて捜査しています。
施設管理する男性「過去にも2回の被害」
被害にあった太陽光発電の施設を管理する60代の男性が取材に応じました。
過去にも2回、銅線ケーブルが盗まれたことからセンサーをつけていましたが、今回はセンサーがない山側から敷地内に侵入されたということです。
修理に1千万円近くかかったほか2か月間にわたって発電できず大きな損害を被りました。
現場には切断されたケーブルと容疑者が乗っていた車が乗り捨てられていました。
男性は「過去に盗まれたことを受けて対策もしていたので、またやられてしまったと知ったときは『まさか』と思いました。とてつもない被害で憤りしかありません」と話していました。