日本新闻: 首都直下地震都の被害想定10年ぶり見直し「災害シナリオ」も

首都しゅと直下ちょっか地震じしん都との被害ひがい想定そうてい10年ねんぶり見直みなおし「災害さいがいシナリオ」も

May 25, 2022 12:05

Furigana

東京とうきょう都とは、首都しゅと直下ちょっか地震じしんの被害ひがい想定そうていを10年ねんぶりに見直みなおしました。

建物たてものの耐震たいしん化かが進すすんだことなどで、死者ししゃはおよそ6150人にんと、前回ぜんかいの想定そうていより3割わり余あまり少すくなくなった一方いっぽう、今回こんかい新あらたに、地震じしん後ごに起おこりうる事態じたいを時とき系列けいれつで示しめした「災害さいがいシナリオ」を盛り込もりこみ、いわゆる「震災しんさい関連かんれん死し」など、地震じしんが起おきたあともさまざまな被害ひがいのおそれがあると指摘してきしています。

東京とうきょう都とは、25日にち、防災ぼうさい会議かいぎを開ひらき、首都しゅと直下ちょっか地震じしんが起おきた場合ばあいの被害ひがい想定そうていを10年ねんぶりに見直みなおしました。

最もっとも大おおきな被害ひがいの想定そうていは、冬ふゆの午後ごご6時じ、風速ふうそく8メートルの中なか、「都心としん南部なんぶ直下ちょっか地震じしん」がマグニチュード7.3で起おきた場合ばあいで、江東こうとう区くや江戸川えどがわ区くなど11の区くで震度しんど7の揺ゆれを観測かんそくし、23区くのおよそ6割わりでは震度しんど6強つよ以上いじょうになるとしています。

また、全壊ぜんかいする建物たてものはおよそ8万まん2200棟むねに上のぼり、火災かさいでおよそ11万まん2200棟むねが焼失しょうしつするとしています。

こうした被害ひがいによっておよそ6150人にんが死亡しぼうし、けが人けがにんは9万まん3400人にん余あまりになるとしています。

10年ねん前まえとは想定そうていした地震じしんが異ことなるため単純たんじゅんに比較ひかくできないものの、今回こんかいの死者ししゃの想定そうていは前回ぜんかいより3割わり余あまり、およそ3500人にん少すくなくなっています。

これについて、都とは、この10年間ねんかんで進すすんだ建物たてものの耐震たいしん化かなどが影響えいきょうしたと説明せつめいしています。

一方いっぽう、今回こんかいの想定そうていでは、生活せいかつに及およぼす影響えいきょうやライフラインなどへの被害ひがいが地震じしんのあとどのように変化へんかするのか、1か月かげつ以上いじょうにわたって時とき系列けいれつで具体ぐたい的てきに示しめした「災害さいがいシナリオ」を新あらたに盛り込もりこみました。

このうち、いわゆる「震災しんさい関連かんれん死し」では、地震じしんの数すう日にち後ごからは車中しゃちゅう泊はくによるエコノミークラス症候しょうこう群ぐんなどによる死亡しぼうが、さらに1か月かげつ以上いじょうあとには、慣なれない環境かんきょうでの心こころや体からだの不調ふちょうによる自殺じさつなどが想定そうていされるとしています。