観光庁によりますと、「てるみくらぶ」は、インターネットを通じて海外旅行の格安ツアーを販売していましたが24日、会社から一部の利用客に対し「航空券の発券トラブルがあったので、旅行には行かないように」という内容の連絡が入ったということです。利用客からの苦情や問い合わせは、観光庁だけでも数件、寄せられているということで、観光庁は実態の確認に乗り出しました。
25日、「てるみくらぶ」の本社の入り口には臨時休業を知らせる張り紙が掲示され、ツアーに申し込んでいた人たちが不安そうに立ちつくす姿も見られました。
5月に、10人のグループで台湾に旅行する計画だったという70代の男性は「全員で45万円を振り込んでいるのに連絡がとれず、憤りを感じている。どうなるのか心配だ」と話していました。また、夫婦で40万円を入金したのに連絡がつかないという利用客もいました。
民間の調査会社「東京商工リサーチ」によりますと、「てるみくらぶ」は平成10年の創業で、東京の本社のほか大阪や名古屋などにも事業所があり、去年9月期の年間の売り上げは195億円に上るということです。
観光庁は、現時点で代金の返済の見通しなどは分からないとしています。
会社HPに「勝手ながら25日は臨時休業」
てるみくらぶのホームページはつながりにくい状況が続いています。トップページには「誠に勝手ながら3月25日土曜日は臨時休業とさせていただきます」と掲載されていますが、理由などは書かれていません。
ツイッターに憤りや不安の声
ツイッターには、てるみくらぶで旅行の予約をしていたという人たちから憤りや不安を訴える声が相次いで書き込まれています。
翌日の朝の便でヨーロッパに旅行に行く予定だったという人は「夜の10時すぎに電話がかかってきて、『航空券の手配ができません』って、何それ」などと書き込み、会社の対応に憤りを見せています。
また、「きょうホーチミンに出発なのに、いきなりメールで、航空券は使用できるかわかりませんと言ってきた」などと投稿している人もいます。
さらに「あすからハワイに行く予定なのですが、心配です」と不安を訴える声もありました。