山本地方創生担当大臣は
16日の
講演で、
外国人旅行者に対する
文化財の
観光案内が
不十分だと
指摘したうえで、「いちばんの
がんは
学芸員で、
一掃しなければならない」などと
述べたことについて、
発言は
適切でなかったとして
撤回し
陳謝しました。
山本地方創生担当大臣は
16日に
大津市で
行った
講演で、
外国人旅行者に対する
文化財の
観光案内が
不十分だと
指摘したうえで、「いちばんのがんは
学芸員という
人たちだ。この
連中を
一掃しなければならない」などと
述べ、
博物館や
美術館で
調査研究や
展示などにあたる
学芸員を
批判しました。
これについて山本大臣は17日、東京都内で記者団に対し、「これからは文化が非常に大きな観光資源となるので、学芸員の方々も観光マインドをぜひ持ってもらいたいという趣旨で申し上げた」と述べました。
そのうえで山本大臣は、「『一掃しなければならない』という発言は適切ではなく反省しており、撤回しておわびしたい。菅官房長官にも『大変申し訳ありませんでした』と申し上げた。全力を挙げて地方創生、規制改革などに頑張っていきたい」と述べました。
首相「撤回と聞いている」
安倍総理大臣は衆議院決算行政監視委員会で、山本地方創生担当大臣の発言に対する見解を問われたのに対し、「本件については、山本大臣が、けさ謝罪し、撤回したと聞いている」と述べました。
官房長官「閣僚は責任を持って発言を」
菅官房長官は午前の記者会見で、「山本大臣は、文化財は保護するだけでなく、観光立国という観点からも文化財を地域資源として活用していくことが重要で、学芸員の方々にも、より観光マインドを持って頂きたいという趣旨で発言したと理解している」と述べました。
そのうえで、菅官房長官は、「朝、山本大臣から連絡があり、『全員クビにしろ』というのは言いすぎであり、撤回して謝罪したいという電話があり、私からもしっかり行うようにと話した」と述べました。
また菅官房長官は、記者団が、閣僚が不適切な発言をし撤回する事態が続いていることについて質問したのに対し、「閣僚は、常に閣僚としての責任を持って発言をしてほしい」と述べました。
民進 野田幹事長「極めて非常識な発言」
民進党の野田幹事長は記者会見で、「山本大臣は陳謝したようだが、学芸員を大変おとしめる発言だ。非常に問題が多く、極めて非常識な発言だと受け止めており、厳しく反省を求めなければいけない。閣僚の問題発言が続出しているが、安倍政権は、ただただ守ろうという姿勢が目立っている。異様で異常な発言が続いているので、委員会などでも厳しく追及したい」と述べました。
民進 小川参院会長「問題大臣の一掃を」
民進党の小川敏夫参議院議員会長は党の参議院議員総会で、「ひどい発言だ。自分たちがやりたいことについて、反対する人は消えろということであって、政権の姿勢をしっかりと表しているのではないか。こうした問題大臣の一掃を目指して、力を合わせて頑張りたい」と述べました。
共産 小池書記局長「誤解の余地のない暴言」
共産党の小池書記局長は記者会見で、「学芸員という職種に対する誤解の余地のない暴言であり、撤回すれば済む問題ではない。また、がん患者に対しても全く思慮に欠ける発言であり、一掃すべきはこういう大臣だ。大臣の職にとどまることは許されず、国会の場で追及していきたい」と述べました。