北朝鮮が
ICBM=大陸間弾道ミサイルの初めての
発射実験に
成功したと
発表したことを
受けて、
国連の
安全保障理事会では
緊急会合が
始まり、
北朝鮮への
対応をめぐってこのところ
立場の
隔たりが
目立つ
アメリカと
中国がどのような
姿勢を
示すのかが
焦点です。
北朝鮮は
4日、
弾道ミサイル
1発を
発射して、ICBM=
大陸間弾道ミサイルの
初めての
発射実験に
成功したと
発表し、アメリカの
ティラーソン国務長官もミサイルはICBMだったと
初めて
認め、
国際社会は、ミサイル
技術を
急速に
向上させる
北朝鮮への
対応を
迫られています。
これを受けて、国連安保理の緊急会合が現地時間の5日午後3時(日本時間6日午前4時)から始まりました。会合に先立って議長を務める中国の劉結一国連大使は、記者団から新たな非難声明や決議の可能性について問われると、「見てみましょう」とだけ答えました。安保理の外交筋も現時点で非難声明や決議の草案は出ていないとしています。
アメリカは、このところ北朝鮮のみならず中国への圧力を強めていますが、中国は、ロシアとともにあくまで対話の必要性を強調しており、北朝鮮への対応をめぐって立場の隔たりが目立つアメリカと中国がどのような姿勢を示すのかが焦点です。
国連安保理の緊急会合に先立ち、イギリスのライクロフト国連大使は記者団に対し、「ミサイル実験は挑発的行為で、非常に深刻な安保理決議違反だ。さらなる対応をとる必要がある。つまり、制裁対象を広げ、より多くの個人や団体を含めるということだ。そして必要であれば、さらなる制裁を科すということだ」と述べました。
また、フランスのドラットル国連大使も「北朝鮮に対する制裁を強めるため、新たな安保理決議を行うことを支持する。むだにする時間はないと考えている」と述べました。
一方、議長を務める中国の劉結一国連大使は、「安保理の決議は守られるべきだ。決議に対するいかなる違反にも反対する」と述べました。ただ、記者団から「さらなる制裁が必要だと思うか」と質問されたのに対し、劉国連大使は、「それは安保理のメンバーしだいだ」と述べるにとどまりました。