今月3
日の
石川県能登地方を
震源とする
地震で、
強い揺れを
観測しなかった
関東や
東海などにも
緊急地震速報が
発表されたことについて、
気象庁が
原因を
調べた
結果、
初期の
段階では
計算に
用いない
地震波をもとに
地震の
規模を
過大に
推定していたことが
分かりました。
今月3日に起きた石川県能登地方を震源とするマグニチュード6.0の地震では北陸をはじめ、東北、関東甲信、東海、近畿の26都府県に緊急地震速報が発表されましたが、震度4以上の揺れが観測されたのは石川県と新潟県だけでした。
気象庁は、当日の会見で地震の規模をマグニチュード7.4とかなり大きく評価していたと説明したうえで原因を調べていました。
その結果、初期の段階では計算に用いない「S波」と呼ばれる地震波をもとに推定していたことが分かりました。
緊急地震速報は、先に到達する小刻みな「P波」から震源を推定したうえで、地震の規模などを計算してそのあとに来る強い揺れの「S波」への警戒を呼びかけますが、今回は、地震計が震源の西側に限られていたうえ、ほぼ同時刻に同じ場所で地震が連続して起きたため「P波」の検知が不安定になり、震源が20キロずれたということです。
その影響で「P波」として扱う範囲を広く取ってしまい、「S波」がまぎれたとしています。
気象庁は「今回のような条件がそろうことは少ないが、技術開発は進めていきたい。一方、今回実際に震度5強の揺れも起きているため、緊急地震速報を見聞きしたら強い揺れに備えてほしい」と話しています。