北朝鮮のキム・ジョンウン(
金正恩)
総書記は、27
日に
失敗した
軍事偵察衛星の
打ち上げについて
初めて言及しました。
エンジンの
異常で
自爆システムが
作動したと
明らかにした
上で、
アメリカなどに
対抗するため
今後、
再び打ち上げを
試みる姿勢を
強調しました。
29日付けの北朝鮮の朝鮮労働党機関紙「労働新聞」は、キム・ジョンウン総書記が、軍事偵察衛星の開発などを担う国防科学院を28日に訪れて演説したと伝えました。
この中でキム総書記は、17日に4回目となる軍事偵察衛星の打ち上げを行ったものの新型ロケットが空中爆発して失敗したことについて初めて言及し、1段目のエンジンの異常で自爆システムが作動したと明らかにしました。
そして、軍事偵察衛星の保有については、アメリカの軍事的な挑発に対抗するためだなどと主張するとともに「わが国が自衛的な抑止力をさらに強化し、潜在的な脅威から国家の主権を守る上で欠かせない課題だ」と正当化し、今後、再び打ち上げを試みる姿勢を強調しました。
加えてキム総書記は「今回の打ち上げは実を結ばなかったが、われわれは失敗を恐れて萎縮するのではなく、さらに大きく奮い立つことになる」として、科学者らを鼓舞しました。
北朝鮮はことし、3基の軍事偵察衛星を打ち上げる計画を示しており、今回の失敗の原因究明を進めて5回目の打ち上げの時期を慎重に検討していくとみられます。