일본어 뉴스: うばすて山の話

昔むかし、ある村むらに、60歳さい以上いじょうの年寄としよりは山やまに捨すてなければならないという決きまりがありました。
村むらに、年としを取とった母親ははおやと息子むすこが住すんでいました。母親ははおやが60歳さいになったとき、息子むすこは泣なきながら母親ははおやを背中せなかに乗のせて、山やまに向むかって歩あるきました。母親ははおやは、息子むすこが帰かえるときに道みちに迷まよわないように、木きの枝えだを折おって目印めじるしを作つくりました。
息子むすこは、山やまに母親ははおやを置おいて帰かえろうとしましたが、どうしてもできませんでした。急いそいで戻もどって、母親ははおやを連つれて家いえに帰かえりました。息子むすこは、家いえの下したに部屋へやを作つくって、母親ははおやを隠かくしました。
ある日ひ、隣となりの国くにが「灰はいで縄なわを作つくれ」と言いいました。できなければ、攻撃こうげきすると言いいました。村むらの一番いちばん偉えらい人ひとは、村むらの人ひとに「いい考かんがえがないか」と聞ききました。息子むすこは、母親ははおやに相談そうだんしました。母親ははおやは「固かたく編あんだ縄なわを塩水しおみずにつけて、乾かわいたら焼やけばいい」と言いいました。息子むすこは、言いわれたとおりにして、村むらの一番いちばん偉えらい人ひとに持もっていきました。
隣となりの国くには、また難むずかしいことを言いいました。母親ははおやの知恵ちえで、全部ぜんぶ解決かいけつすることができました。一番いちばん偉えらい人ひとは、60歳さいを過すぎた母親ははおやの知恵ちえだとわかりました。村むらは、年寄としよりを山やまに捨すてることをやめました。

うばすて山やまの話はなし

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