ジャパンライフ 関係かんけい先さきを捜索そうさく 十分じゅうぶん説明せつめいせず契約けいやくの疑うたがい 警視庁けいしちょう

このうち東京とうきょう 文京ぶんきょう区くにある山口やまぐち隆祥りゅうしょう元もと会長かいちょう（77）の関係かんけい先さきの建物たてものには25日にち午前ごぜん７なな時じ20分ふんごろ、警視庁けいしちょうの捜査そうさ員いん数すう人にんが入はいりました。その後そのご、元もと会長かいちょうは警視庁けいしちょうの任意にんいの事情じじょう聴取ちょうしゅに応おうじるため姿すがたを見みせましたが、報道陣ほうどうじんの呼よびかけには何なにも答こたえませんでした。

警視庁けいしちょうによりますと、おととし都内とないの60代だいの女性じょせいに対にたいし、十分じゅうぶんな説明せつめいをせずに契約けいやくを結むすばせたなどとして特定とくてい商しょう取引とりひき法ほう違反いはんの疑うたがいが持もたれています。

ジャパンライフは高たかいもので数すう百ひゃく万まん円えんする磁気じき治療ちりょう器きのオーナーになれば、そのレンタル収入しゅうにゅうによって年としに６ろく％の高たかい配当はいとう金きんを得えられるとうたい、高齢こうれい者しゃを中心ちゅうしんに出資しゅっしを募つのっていました。

しかし違法いほうな訪問ほうもん販売はんばいを行おこなっていたほか、多額たがくの負債ふさいがあることを隠かくして顧客こきゃくと契約けいやくを結むすんでいたことなどが明あきらかになり、全国ぜんこくの消費しょうひ生活せいかつセンターなどに相談そうだんが相次あいついでいました。

おととしには経営けいえい破綻はたんして破産はさんの手続てつづきが進すすめられていて、関係かんけい者しゃによりますと、契約けいやくを結むすんだ人ひとは全国ぜんこくで7300人にんに上のぼり、負債ふさい総額そうがくは2400億おく円えんを超こえるということです。

警視庁けいしちょうなどは押収おうしゅうした資料しりょうを分析ぶんせきするとともに、元もと会長かいちょうや当時とうじの幹部かんぶなどから話はなしを聞きいて実態じったいの解明かいめいを進すすめることにしています。

愛知あいち県内けんないでは６ろくか所かしょで捜索そうさく

このうち愛知あいち県けんでは午前ごぜん９きゅう時じすぎ、西尾にしお市しにあるジャパンライフの代理だいり店てんに捜査そうさ員いんおよそ20人にんが入はいりました。警察けいさつによりますと、愛知あいち県内けんないではここを含ふくめて６ろくか所かしょで捜索そうさくが行おこなわれるということです。

被害ひがいにあった女性じょせいは

中部ちゅうぶ地方ちほうに住すむ70代だいの女性じょせいは、５ご年ねんほど前まえに知人ちじんから「エステの無料むりょう券けんがあるので一緒いっしょに行いかないか」と誘さそわれ、ジャパンライフの店舗てんぽに通かよいはじめました。

その後そのご、次第しだいに会長かいちょうら幹部かんぶが話はなしをするイベントに誘さそわれるようになり、そこで磁気じき治療ちりょう器きのオーナーになるよう勧すすめられました。

女性じょせいは当初とうしょ、配当はいとうが支払しはらわれるか疑問ぎもんに思おもいましたが、知人ちじんや店舗てんぽの担当たんとう者しゃから「支払しはらいが滞とどこおったことは一いち度どもない」などと説明せつめいされて信用しんようしたといいます。女性じょせいは娘むすめとともに磁気じきネックレスなどのオーナー契約けいやくを結むすび、支払しはらった総額そうがくは1000万まん円えんに上のぼります。

定期ていき預金よきんなどを解約かいやくして工面くめんしたお金おかねでした。

ところがおととし11月つき、突然とつぜん、配当はいとうが支払しはらわれなくなりました。なぜ配当はいとうが止とまったか説明せつめいはなく、経営けいえい破綻はたんや破産はさん手続てつづきの開始かいし決定けっていなどはすべてニュースを通をつうじて知しったということです。

女性じょせいは「会社かいしゃが破産はさんしてしまったのでお金おかねが全部ぜんぶ戻もどってくるとは思おもっていませんが、ジャパンライフはこういう事態じたいになった理由りゆうをきちんと説明せつめいしてほしいし、せめて誠意せいいある謝罪しゃざいと対応たいおうを求もとめます」と話はなしています。

8000万まん円えん支払しはらった女性じょせいは

関東かんとう地方ちほうに住すむ70代だいの女性じょせいは、３さん年ねん前まえに知人ちじんから「銀行ぎんこうより利息りそくが高たかく、いい投資とうしがある」と紹介しょうかいされたのがきっかけで契約けいやくを結むすんだということです。

当初とうしょは高こう配当はいとうが本当ほんとうに得えられるのか疑うたがっていたということですが、磁気じき治療ちりょう器きを作つくる工場こうじょうに見学けんがくに連つれて行いかれたり、元もと会長かいちょうなどの幹部かんぶから勧誘かんゆうを受うけたりして信用しんようしていったということです。

女性じょせいは、保険ほけんなどを解約かいやくしジャパンライフに支払しはらった総額そうがくは8000万まん円えん近ちかくに上のぼっていますが、ほとんどが返金へんきんされていないということです。

周まわりの知り合しりあいにも勧すすめていたということで「よいと思おもって紹介しょうかいしたが友人ゆうじんたちには本当ほんとうに申し訳もうしわけないと思おもっています。自分じぶんの生活せいかつもままならない状態じょうたいでどうすることもできない」と話はなしています。

さらに、おととし12月つきにジャパンライフが経営けいえい破綻はたんする直前ちょくぜんには「今いま、入金にゅうきんすれば配当はいとうが倍ばいになるため、急いそいで入金にゅうきんしてほしい」と求もとめられ借金しゃっきんをして支払しはらったといいます。

女性じょせいは「貯金ちょきんなどを言いわれるがままに全部ぜんぶ投資とうししてしまったので、だまされていたと分わかり本当ほんとうにショックです。全額ぜんがく返かえしてほしい」と話はなしていました。

ジャパンライフとは

健康けんこう器具きぐ販売はんばい会社かいしゃの「ジャパンライフ」は、昭和しょうわ50年ねんに設立せつりつされ、経営けいえい破綻はたんする直前ちょくぜんには全国ぜんこくに80の店舗てんぽを展開てんかいしていました。

いわゆる「オーナー商法しょうほう」を行おこない、高たかいもので数すう百ひゃく万まん円えんする磁気じき治療ちりょう器きのオーナーになれば、そのレンタル収入しゅうにゅうによって年としに６ろく％の高たかい配当はいとう金きんを得えられるとして、高齢こうれい者しゃを中心ちゅうしんに出資しゅっしを募つのりました。

しかし、違法いほうな訪問ほうもん販売はんばいや、多額たがくの負債ふさいがあることを隠かくして顧客こきゃくと契約けいやくを結むすんでいたことなどが次々つぎつぎと明あきらかになり、消費しょうひ者しゃ庁ちょうが４よん回かいにわたって業務ぎょうむの一部いちぶ停止ていし命令めいれいを出だす異例いれいの事態じたいになっていました。

おととし12月つきには資金繰しきんぐりに行き詰いきづまって銀行ぎんこう取り引とりひきが停止ていしされ去年きょねん３月さんがつ、東京とうきょう地方ちほう裁判所さいばんしょはジャパンライフの破産はさん手続てつづきを開始かいしする決定けっていをしています。