日本新闻: 東芝営業利益６割近く減収益力の強化が課題

東芝とうしば営業えいぎょう利益りえき６ろく割わり近ちかく減げん収益しゅうえき力りょくの強化きょうかが課題かだい

May 13, 2019 16:05

Furigana

東芝とうしばの昨年度さくねんどの決算けっさんは、中国ちゅうごく経済けいざいの減速げんそくなどの影響えいきょうで本業ほんぎょうのもうけを示しめす営業えいぎょう利益りえきが前まえの年度ねんどよりも６ろく割わり近ちかく減へりました。経営けいえい再建さいけんの一環いっかんとして稼かせぎ頭あたまの記憶きおく用よう半導体はんどうたい、フラッシュメモリー事業じぎょうを売却ばいきゃくしたあとの収益しゅうえき力りょくの強化きょうかが課題かだいとなります。東芝とうしばが13日にち発表はっぴょうした昨年度さくねんどの決算けっさんは、売り上うりあげが３さん兆ちょう6935億おく円えんと前まえの年度ねんどより6.4％減少げんしょうし、営業えいぎょう利益りえきは354億おく円えんで58.9％減少げんしょうしました。

中国ちゅうごく経済けいざいの減速げんそくの影響えいきょうでスマートフォンや家電かでん向むけなどの半導体はんどうたいの業績ぎょうせきが悪化あっかしたほか、国内こくないで受注じゅちゅうした電力でんりょくの送配そうはい電でん事業じぎょうで、当初とうしょの見積みつもりよりも経費けいひが拡大かくだいしたことが主おもな理由りゆうです。

東芝とうしばは経営けいえい再建さいけんのために稼かせぎ頭あたまの記憶きおく用よう半導体はんどうたい、フラッシュメモリー事業じぎょうを去年きょねん６月ろくがつに売却ばいきゃくし、将来しょうらいに向むけた収益しゅうえき力りょくの強化きょうかが課題かだいとなっています。

このため、中国ちゅうごく経済けいざいの減速げんそくを受うけ、業績ぎょうせきが悪化あっかした半導体はんどうたい製品せいひんの子会社こがいしゃでおよそ350人にんの早期そうき退職たいしょくを募集ぼしゅうすることを発表はっぴょうしました。

また、東芝とうしばは取締役とりしまりやく会かいの構成こうせいを見直みなおし、12人にんの取締役とりしまりやくのうち社外しゃがい取締役とりしまりやくをこれまでの７なな人にんから10人にんに拡大かくだいすることも決きめ、経営けいえいへの監督かんとくや助言じょげんを強化きょうかするとしています。

東芝とうしば会長かいちょう「経営けいえい目標もくひょうは確実かくじつに達成たっせい」

東芝とうしばの車谷くるまだに暢とおる昭あきら会長かいちょうは、13日にちの決算けっさん会見かいけんで、５ご年間ねんかんで売り上うりあげを４よん兆ちょう円えん以上いじょうに引き上ひきあげるなどとした経営けいえい目標もくひょうを確実かくじつに達成たっせいすると強調きょうちょうしました。

東芝とうしばは、一連いちれんの経営けいえい合理ごうり化かを済すませた去年きょねん11月つき、向むこう５ご年間ねんかんの新あらたな経営けいえい計画けいかくを発表はっぴょうし、2023年度ねんどに売り上うりあげを４よん兆ちょう円えん以上いじょうに引き上ひきあげることなどを目標もくひょうにしています。

足元あしもとでの業績ぎょうせきが悪化あっかしていることについて、車谷くるまだに会長かいちょうは「半導体はんどうたいなど懸念けねん材料ざいりょうはあるが、日々ひび、各かく事業じぎょうでどこまで目標もくひょうに対にたいして達成たっせいできているか細こまかく管理かんりしている。デジタル分野ぶんやでの成長せいちょうを第だい２にの創業そうぎょうとして位置いちづけ取り組とりくんでいく」と述のべ、ＩｏＴやＡえいＩあい＝人工じんこう知能ちのうなどの事業じぎょうの強化きょうかによって経営けいえい目標もくひょうを確実かくじつに達成たっせいすると強調きょうちょうしました。

また、東芝とうしばの経営けいえい再建さいけん策さくをめぐっては、巨額きょがくの損失そんしつを生うむおそれがあるとして撤退てったいを決きめていたアメリカのＬＮＧ＝液化えきか天然てんねんガス事業じぎょうで、譲渡じょうと先さきとなっていた中国ちゅうごく企業きぎょうとの契約けいやくが白紙はくしとなり、新あらたな譲渡じょうと先さきを見みつけることが課題かだいとなっています。

一方いっぽう、景気けいき動向どうこう指数しすうが「悪化あっか」に下方かほう修正しゅうせいされたことに関連かんれんして、東芝とうしばの車谷くるまだに暢とおる昭あきら会長かいちょうは13日にちの決算けっさんの記者きしゃ会見かいけんで「米べい中ちゅう摩擦まさつなどで中国ちゅうごくの景気けいきの落ち込おちこみは感かんじている。特とくに半導体はんどうたい関係かんけいは、景気けいきの動向どうこうを受うけるので慎重しんちょうに見みている」と述のべました。

そのうえで、中国ちゅうごく経済けいざいの先行さきゆきについては「景気けいきが難むずかしい方向ほうこうに向むいていることは否いなめないと思おもうが、中国ちゅうごくの財政ざいせいはまだ余裕よゆうがあり、さまざまな手てをうってくるはずなので、それほど大おおきな下落げらくにはつながらないと見みている」と述のべました。